イロトリドリノセカイ *15 ページ37
翌朝はとてもいいお天気で。
世界が私たちの卒業を祝ってくれてるみたいな気がした。ゲンキンな発想。
気温もこの季節にしては高めで、暖かい。
絶好の卒業式日和。
もうこれからは登ることもない学校までの坂を、空を見上げながら歩いてく。
相変わらず傾斜のキツイ坂道。
遅刻ギリの時は、ほんっとキツかったなー・・・。
入学当初は駅から学校まで15分以上かかってたけど、今なら死ぬ気で走れば10分切るもんね、この坂で。スゴイ成長(笑)
靴を履き替えて、職員室に向かう。卒アルを回収しに。
「失礼しまーす。おはようございまーす。」
ドアを15cmほど開けると、
「あ、赤名。おはよ。」
しょおサンがちょうどいて、卒アル持ってこっちに来てくれた。
「先生、書いてくれた？」
「書いたよ、仕方なく(笑)」
「仕方なくって何デスカ(笑) 松本先生も書いてくれたかな。」
「書いてたよ、仕方なく(笑)」
「そんなこと言って、寂しいでしょ？」
「何が？」
「私が卒業しちゃうのが。」
「あー、そーですね(棒)」
「先生、棒読み。」
「ほら、持ってけ。」
そう言って、卒アルを私に渡した。
「オレ、着替えなきゃだから。赤名と喋ってるヒマないんです(笑)」
そう言いながら、職員室の中へとしょおサンは戻ってった。
「失礼しましたー。」
私も職員室を後にした。
教室への廊下で、しょおサンが何て書いてくれたのか覗いてみた。
どうせ『卒業おめでとう。』の一言なんだろなー(苦笑)
そう思ってアルバムを開くと。
『３年間、現代文の授業をいつも楽しんでくれてたの嬉しかったよ。授業後いろいろ喋ったのも楽しい思い出です。
今までありがとう。 櫻井翔』
喉の奥に何かが詰まるような感覚。
・・・・・先生。
先生。
先生。
私は立ち止まって、振り返る。
先生に言わなきゃ・・・・！
「おっはよ、音羽！どした？早く教室行こ！タモさんにサプライズ用意するから早く来てって、ユウリが言ってたよ。」
ミオに腕を取られ、私は少し後ろ髪を引かれるような気持ちで教室に向かって歩き出した。
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羊羽(プロフ) - ebi信号さん» "フルカラー"に反応してくれてあざます(笑) それは明らかにあちらの曲のラッキー副作用です。 (2020年8月4日 18時) (
レス) id: 0745f90403 (このIDを非表示/違反報告)
羊羽(プロフ) - ebi信号さん» にのみぃ先生だけはやけにリアルに話が脳内に浮かんだんですよねー（おい）いやまぁ、曲に沿って書いたからね？別に本人がどうとかではないですよ？（牽制）映像化したら果てしなく素敵にクズ男演じてくれそうだなぁと（弁解） (2020年8月4日 18時) (レス) id: 0745f90403 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - 最後のフルカラーって言葉で、一瞬にして世界がクリアに鮮やかになるから不思議。(笑) (2020年8月4日 14時) (レス) id: 5da3552e51 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - ただ最後に名前呼んだのは、引き留めたかったのは『和花』の方だったかな、と。 どっちにしても人間らしくて、彼らしい。 てか、なんだよ、クズ男だけど、最&低のクズ男ではなかったじゃん。結局未婚って… 一途で周りが見えないｻｲｺﾊﾟｽより万倍マシ。 (2020年8月4日 14時) (レス) id: 5da3552e51 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - にのみぃ先生のお話。突然沸いた助手席のラッキーを誕生日だったらとか、頭と口が直結してる割に帰りたくないって言葉が言えないピュアな和花。『二人だけの秘密』特別感に幸せでしかない事なのに、アチラ都合の洗脳でしかなかった訳だ… うーん、最&低のクズ男だわーw (2020年8月4日 14時) (レス) id: 5da3552e51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊羽
| 作成日時：2020年4月5日 20時
