イロトリドリノセカイ *2 ページ24
「あ！しょおサン来た！」
チャイムが鳴り終わったと同時に教室のドアが開き、先生が入ってきた。
・・・・・・めっちゃ時間通りな先生だな(苦笑)
「現代文の授業を始めます。」
「起立。」
日直の子が号令をかける。
「礼。着席。」
ガタガタと椅子に座る音が響いて、それがおさまったところで先生が出席簿を教壇にトン！と立てて持った。
「はじめまして。これから１年間キミたちに現代文を教える櫻井です。」
そう言って先生は黒板に自分の名前を書いた。
『櫻井 翔』
・・・・・・顔とピッタリな名前だな、この先生！
名前と顔がえらくハマってることに私は驚いた。驚いて口が少し開いた。
ぽけっと口を開けて櫻井先生を見ていたら、先生は教室全体を見渡していた顔を私のところで止めた。
そして「ん？」というような、少し眉をしかめた顔をした。
私は自分の口が開いていたことに気付いて、にへらっと愛想笑いした。
先生は再度眉をしかめて、それから正面を向いた。
「これから３年間、キミたちは教科書に載っている題材を読解していきます。論説文もあるし小説や詩もあります。現代文とは別に古典漢文の授業もあるよね。このクラスで僕が教えるのは現代文だけだけど。
その中にはピンと来ないもの、『古臭くって言ってること分からない』と思うものもあるだろうし、それらを退屈だとか今更コレ要る？とか思うかもしれないけれど。」
先生は誰かを見るともなく、教室の中全てに話しかけるように喋った。
「今、この時にこうして半分強制的にでも触れておくべきモノというのは確かにあるんだよ。すぐに役に立つとか、そんなモノではないけれど、きっとキミたちの知識や教養の血肉の一部になる。
ということで、」
先生は、ほんの少しだけ、そこで笑みを浮かべた。
「１年間、一緒にいろんな思考の世界を読み解いていきましょう。」
私は、「この先生、好きだ。」と思った。
元々国語は好きだし本読むのも好きで、国語は出来る方だと思ってる。
でも中学の国語の授業は一度も「面白い」と思えたことがなかった。塾の国語は割と面白かったけど。
櫻井先生の最初の授業の最初の言葉を聴いて、私は何だかワクワクした。
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羊羽(プロフ) - ebi信号さん» "フルカラー"に反応してくれてあざます(笑) それは明らかにあちらの曲のラッキー副作用です。 (2020年8月4日 18時) (
レス) id: 0745f90403 (このIDを非表示/違反報告)
羊羽(プロフ) - ebi信号さん» にのみぃ先生だけはやけにリアルに話が脳内に浮かんだんですよねー（おい）いやまぁ、曲に沿って書いたからね？別に本人がどうとかではないですよ？（牽制）映像化したら果てしなく素敵にクズ男演じてくれそうだなぁと（弁解） (2020年8月4日 18時) (レス) id: 0745f90403 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - 最後のフルカラーって言葉で、一瞬にして世界がクリアに鮮やかになるから不思議。(笑) (2020年8月4日 14時) (レス) id: 5da3552e51 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - ただ最後に名前呼んだのは、引き留めたかったのは『和花』の方だったかな、と。 どっちにしても人間らしくて、彼らしい。 てか、なんだよ、クズ男だけど、最&低のクズ男ではなかったじゃん。結局未婚って… 一途で周りが見えないｻｲｺﾊﾟｽより万倍マシ。 (2020年8月4日 14時) (レス) id: 5da3552e51 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - にのみぃ先生のお話。突然沸いた助手席のラッキーを誕生日だったらとか、頭と口が直結してる割に帰りたくないって言葉が言えないピュアな和花。『二人だけの秘密』特別感に幸せでしかない事なのに、アチラ都合の洗脳でしかなかった訳だ… うーん、最&低のクズ男だわーw (2020年8月4日 14時) (レス) id: 5da3552e51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羊羽
| 作成日時：2020年4月5日 20時
