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お風呂から出ると、狐のお面を持っていなかったことに気付いた。まずい、きっと寝ぼけていたせいで着けるのを忘れていたのだ。こんな醜い顔面をゾム様に見せていただなんて。過去の自分へと嫌悪感が募る。
『はぁ』
一旦息を吐いて、ぱちんと頬を叩いた。今は切り替えるしかない。ネガティブになっていてもどうしようもない。そんな事を考えながら着替える。脱いだ服はどうしようか。部屋に洗濯機なるものはなかった。となると、やはり手洗いか。
なんて考えていると、ひとつ置き手紙があることに気付いた。
『ゾム様より伝えるのを忘れていたと伝言を預かりましたので、ここに記しておきます。脱いだ服は専用の籠に入れて頂ければ、私達メイド共が洗います。男、女分けて洗っているので、私共と同じ時に洗うことになりますが、大丈夫でしょうか？』
洗っていただけるだなんて、嬉しい限りだ。にしても、どう返答すれば。
『返信にはこちらをお使いください…後でお礼を伝えなければ。有難い』
隣に置いてあった紙とペンで問題がないことと感謝の気持ちを記した。にしても、紙の肌触りが良い事に驚いた。この国は相当お金が余っているのだろうか。きっと、総統閣下や他幹部様方の政策が良いのだろう。感謝してもしきれない。
スーツを着て、ロッカーを閉める。久しぶりの正装とも呼べる姿に少し息苦しいが、露出の高いドレスよりはマシだろう。1日2日の辛抱だ。
ふと気になって再び空を見た。何の変哲もない空だった。雲は形を変えて子供たちを喜ばせ、貴婦人方の上澄みだけの茶会を促した。路地裏に蔓延る男共はそんな雲を見て舌打ちをし、夜に生きる女は雲を知らなかった。そんな、在り来りな日常に、私は存在していた。
独りの人間として。
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ノレム - え、さ、最高ですね!?こんな事現実にあったら嬉しい....って思いますわ😭頑張ってください！応援してます😊 (2022年3月19日 18時) (
レス) id: 041a7bb755 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - ハクさん» いえいえ(*´∀｀*)ですよね笑こちらこそよろしくお願いします(？) (2021年4月11日 21時) (レス) id: 5459160ee1 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます！！siさんが居る小説は少ないですよね…まだまだ未熟者ですが、よろしくお願いします！ (2021年4月11日 18時) (レス) id: dcd2826455 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - ヤバいヤバいしんぺい神さんおる好きィィィ！！！() (2021年4月11日 0時) (レス) id: 5459160ee1 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - あこさん» 一応、身長を元にした平均体重から、極端に減らしました…自分のリアルの友達にガリガリの奴が居たんで、その人を参考にさせてもらいました。あ、これ、こんなになった理由も過去に関係してるんで、多分、いつか明かされると思います！！ (2021年2月7日 13時) (レス) id: f1f7e72289 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハク | 作成日時：2020年10月18日 17時
