妄想のその先に待っているもの

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翌日。Twitterのタイムライン上での熱は収まらず、二人の人物が祝福され続けていた。



『遅れてごめん！誕生日おめでとう！』



そんなツイートを何回も見過ぎた。芸能人か君たちは。どれだけ人気者なのさ。





タイムライン上は燃えてるが、私への通知の最上地点には、やはりたまちゃんからのリプが居座り続けているだけ。

無視しようかと思った昨日の昼だったが、ここへ来て迷い出した。

無視してしまえば、赤の他人とは分かっていながらも、せっかく反応してくれたのに申し訳ない。かと言って返信する言葉が見当たらない。



「……あ、いいこと考えた」




LINEをもらおう。

Twitterのダイレクトメッセージ(通称DM)で、たまちゃんのLINEの連絡先を送ってもらおう。

とりあえずそれさえやれば彼の注意はそっちに移るはず。彼からのリプライも無かったことにできる。






Twitterでたまちゃんのプロフィールを開いて、"ダイレクトメッセージを送る"ボタンを押す。



『たまちゃん、LINE教えて！』



別に聞いたところで大丈夫！不審になんて思われない！




ポチッとボタンを押して(実際スマートフォンだからそんな音しないけど)、送信する。


ほうっ……と一息ついたのも束の間、意外にも秒で返信が来た。




『いいよ〜』




そのメッセージの後には1分ほどしてから、彼のLINEのQRコードが送られてきた。









……ん？ 待って？

あっさりLINE交換しちゃったけど？





どうしよう、反応に困る。トントン拍子で事が進んで、焦る。

ただ、どうしようもないのでとりあえず『ありがとう』とだけ送った。









リプライ返したほうがまだマシだったのかな。

微かに後悔する午後６時。

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