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sideA
どういうこと?
私を引き取ったって……
沖矢「このことを言うのは初めてですよね。」
A「どういうことなの……?」
意味がわからない。なんで、昴さんが?
沖矢「実は先日、院長と学校の先生がた、そして託児所の方と話をしたんです。その時にAが退学になるかもしれないということ、もう託児所にAを住まわせることは出来ないということ、全部聞かされたんです」
A「えっ、じゃあ、その時にはもう、昴さんが引き取るって決まってたの……?」
沖矢「ええ。その時点では。Aの記憶が戻ったら話は別でしたが……」
じゃあ、私はこれから昴さんと一緒……?
A「でも、迷惑かけちゃう……」
沖矢「そんなことはないです。迷惑だと思ってる人が毎日お見舞いに来ると思いますか?」
そう言われれば、私はずっと昴さんと一緒にいる。
透さんよりも、ずっと一緒にいてくれる。
A「思わない……」
沖矢「クスッ)でしょう?」
昴さんはそう言って私と目線を合わせて言った。
沖矢「私と一緒に来てくれますか?」
そのセリフに断れるわけがなかった
私の目からはとめどなく涙が溢れ出た。
沖矢「っ!ああ、こすらないで。じっとして…」
昴さんはハンカチを出して私の涙をぬぐってくれた。
沖矢「……嫌でしたか?」
A「ちがうのっ、そうじゃ、ないっ……」
喋れば喋るほど涙が出てくる。
沖矢「じゃあ、なぜ……」
A「っ、嬉しいからっ!」
沖矢「!」
半ばやけになって大声を出してしまった。
A「嬉しいからっ、昴さん、っと、一緒にって、嬉しいから、泣いてるの!」
沖矢「フッ)そうでしたか…」
途端、ふわっと何かに包み込まれた。
A「!?すば、るさん……」
私は昴さんに抱きつかれていた。
沖矢「私が一緒にいますから。だからもう、心配するな」
A「っ、うあぁ…」
私はとにかく泣いた。気持ちが落ち着くまで、昴さんの腕の中で。
しばらくして泣き止んだ私は昴さんから離れた。
A「ごめんなさい。酷いこといって…」
沖矢「気にしてませんから。…おや、」
A「何?」
沖矢「ひどい顔だ。泣きすぎて目と鼻が赤い…」
A「そんな笑わなくてもよくないですか!」
沖矢「ふっ…すまない」
私はふてくされた顔をした。
沖矢「そんな顔をするな。君には笑顔が1番だ」
その昴さんのセリフに自然と笑顔になれた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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剣城萌江(プロフ) - ハルカさん» ありがとうございます! (2020年8月7日 22時) (レス) id: 9aee53a1c0 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ - はちゃめちゃに面白かったです、、! (2020年8月7日 22時) (レス) id: bd20f305fa (このIDを非表示/違反報告)
『 』 - 面白かったです!! (2018年1月30日 23時) (レス) id: 82f14ce098 (このIDを非表示/違反報告)
剣城萌江(プロフ) - 夢羽さん» コメントありがとうございますヽ(;▽;)ノそう言っていただけてとても嬉しいです(涙) (2017年2月21日 19時) (レス) id: 7ee6bd3e98 (このIDを非表示/違反報告)
夢羽 - 完結おめでとう!とてもおもしろカッターデス! (2017年2月19日 8時) (レス) id: d3a97d98d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城萌江 | 作成日時:2016年4月18日 17時