桃色の指先と翡翠の憂鬱 43

・ ページ46

部屋に戻ると、ふっかはひーくんに重なるようにして寝てた。

真田くんもベッドの上で爆睡中。



阿｢ふっか、なんでお前まで寝るんだよ｣

佐｢バケモノ起きろよ｣

川｢まずは岩本さんを起こしましょう｣

阿｢なんで？｣

佐｢そうだよ。さっきまでふっか起きてたんだから｣

川｢深澤さんを運べるのは岩本さんだけです｣

阿｢そういうことね｣

佐｢ひかる、ヤキモチ妬きだからなー｣

川｢岩本さん、起きてください｣

川島先生が肩を叩いて起こすと、ひーくんが目を開けた。



照｢ごめん、寝てた｣

佐｢ひかる、ふっか運べる？｣

照｢うん。ふっか、部屋戻るぞ｣

ひーくんがふっかを抱え上げた。

あんなに飲んだのに足元はふらついてないや。

阿｢ドア開けるね｣

先にドアを開けて、佐久間がひーくんからカードキーを受け取って開けた。


照｢ありがとう｣

佐｢ひかる、おやすみ｣





自分たちの部屋に戻ると、真田くんが起きてた。

真｢さっくんおはよう｣

佐｢さなぴーもういいの？｣

阿｢起こしちゃた？｣

真｢大丈夫です。少し寝たからすっきりした｣

川｢4人で一緒にお風呂入る？｣

佐｢うん。浸かるだけなら4人で入れるかも｣

阿｢みんなで入るか｣




真田くんとお風呂に入るのも抵抗なくなった。

4人で少し狭いけど、湯船に浸かれた。


佐｢癒される…｣

阿｢うん｣

川｢阿部先生なんで外に行ったんですか？｣

阿｢ここからだと全天見えないじゃん｣

佐｢日本とニューヨークって見える星は同じ？｣

川｢緯度が少し違うだけで、北半球だから同じだよ｣

真｢ロンドンも同じか｣

阿｢うん｣

佐｢じゃぁ、2人と同じ星空を見上げられるね｣

阿｢時差を無視すればね…｣



斗真さんを見てて思ったけど、海外との長距離恋愛は距離より時差が障害になる。

いつも夜中まで起きて朝が遅くなったり、夜中に会議をしたり。

明後日、斗真さんはアメリカに帰国する。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す