桃色の指先と翡翠の憂鬱 43

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照｢さっくん、御朱印貰ったら別宮行くよ｣

佐｢うん。ここのお守りも貰おうかな｣

真｢俺も｣

川｢ラウに買いますね｣

照｢芸能御守あるよ｣

佐｢ピンクとミントブルーだ。可愛い。のえちゃん、これ色違いで買おうよ｣

阿｢佐久間、困らせないの｣

佐｢ごめん｣

川｢いいよ。佐久間が勧めてくれたんだからもらうね｣

照｢川島先生いいの？｣

川｢自分で買うのは気が進まないので、阿部先生プレゼントしてください｣

阿｢うん。佐久間とさなぴー、ラウと川島先生、4人分買うね｣

深｢秘書さんに渡せば良いだろっ。副社長なんだし｣

川｢そうですね｣

川島先生、俺たちと一緒に回るまでがギリギリのラインなんだな。





駐車場まで歩いて、ひーくんがまた運転してくれた。

照｢次は4つ集まってるところ。その次が歩くから時間、間に合うかな…｣

佐｢あべちゃん、今日の日没の時間は？｣

阿｢調べるね｣

阿｢16時43分｣

照｢間に合わないね｣

真｢日没後はだめなの？｣

佐｢うん。だめなんだよ。社務所は日没までって決まってるし｣

深｢明日、朝一で行けばいいよっ｣

川｢明日の予定は決めてないので、無理に回らなくても｣

阿｢うん。宿でのんびりしたいしね｣




着いたのは別宮が4つ集まった場所。

猿田彦神社から歩ける距離だけど、歩き続けてるから有難い。

駐車場も空いてた。

日が落ち始めて、夕陽がまぶしい。


木々に囲まれた参道を歩いて、手水舎で清めた後、開けた場所に出た。

またここに来ると空気が変わった。

別宮が4つ並んでる。


照｢順番は月読宮から｣

立て札があって、間違えないように順番が書かれてる。

右から2つ目が月読宮。外宮の別宮にあった月夜見宮と同じだけど、ここは右端のの月読荒御魂宮と分けられてる。

内宮の正宮と荒祭宮と分けられてるのと同じだ。

左側の2つは両親にあたる伊佐奈岐宮と伊佐奈弥宮。



4つ順番に参拝して、2人は急ぎ足で御朱印をもらいに行った。


深｢なんで一番下がいないの？｣

阿｢不思議だよね｣

川｢須佐之男命は問題児ですから｣

真｢問題児？｣

川｢天照大神が天岩戸に隠れたのは須佐之男命のせいですから｣

阿｢そのあと、ヤマタノオロチを倒して出雲を作ったんだっけ｣

川｢要約するとそうですね｣

真｢川島さん詳しい…｣

川｢古事記と日本書記を読んで予習してきました｣


川島先生、ガイド役をしてくれるつもりだったんだね。

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