桃色の指先と翡翠の憂鬱 43

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照｢お昼ご飯遅くなりそう｣

川｢ここでだいぶ時間使いましたね｣

阿｢内宮の方が広いんだよね？｣

照｢うん｣

佐｢予定通りじゃないのが楽しいじゃん｣

真｢さっくんいるといつも予定変更…｣

深｢次行こうぜっ｣


来た道を戻って、駐車場まで歩く。


照｢外宮の神様は女神なんだけど、この道を通って毎晩月読命が会いに通ってる言い伝えがあるんだ｣

深｢毎晩…｣

真｢毎晩とか、俺は無理｣

川｢熱烈ですね｣

佐｢毎晩、あべちゃん抱き締めて寝るのえちゃんみたい｣

阿｢佐久間…｣

照｢2人は寝る時いつも一緒？｣

川｢はい。阿部先生いないと眠れないので｣

佐｢のえちゃん、たまに先に寝るよ｣

深｢のえさん、夜弱いもんなっ｣

真｢さっくんとふっかさんがショートスリーパーなだけ｣

阿｢2人はおかしいから｣


車に戻って、川島先生が3列目に座った。

川｢ここも良いですね｣

佐｢のえちゃん狭くない？｣

川｢佐久間、阿部先生の隣に座りたいでしょ？｣

佐｢うん｣

真｢川島さん、そこ次は俺が座ります｣

阿｢佐久間はさなぴーの隣も嬉しいから遠慮しないで｣

川｢そうそう。僕は大丈夫｣




内宮近くの駐車場をふっかがナビで探して車を停めた。


深｢平日でこの混み方か｣

阿｢有休取って良かったよ｣

川｢ずっと文句言われてましたけど｣

佐｢いいのいいの。今日はあべちゃんの誕生日だから、あべちゃんは最強だよ｣

真｢誕生日終わっちゃった…｣

川｢僕も…そんな尊重してもらってない｣

深｢俺の誕生日は、いつもこいつ仕事だぞっ｣

照｢ふっか、生まれ直して誕生日ずらそう｣

阿｢ぷっ、生まれるところからやり直しだって｣

深｢生まれた時から知り合いってゆり組かよっ｣

佐｢幼なじみいいよね。俺もあべちゃんとのえちゃんと幼なじみになりたかった｣

真｢さっくん年齢も超える？｣

佐｢うん。次、出会う時は3人で幼なじみね｣




みんなでふざけながら話して歩いて、橋の前でひーくんが立ち止まった。


照｢宇治橋、ここは右側通行、右足からね｣

佐｢うん｣

深｢ここから神域？｣

照｢橋を渡ったら｣

一礼して鳥居をくぐって、橋を歩く。

川｢五十鈴川だそうです｣

川を見てたら川島先生が教えてくれた。

阿｢紅葉が綺麗だね｣

川｢ここは美しいですね｣

真｢結構高さがある…｣


真田くんは佐久間の腕にすがりついてる。

真田くんは俺より高所恐怖症がひどい。

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