桃色の指先と翡翠の憂鬱 43

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ラウがたくさん食べてくれて、最後のクレープになった。

佐｢あべちゃんはスライムクレープだよ｣

阿｢だと思った｣

佐｢ラウはわたぼうで、のえちゃんはバブルスライムで、ひかるはピンクモーモンね｣

ラ｢さっくんのはなに？｣

佐｢レモンスライムクレープ！｣

照｢黄色って俺じゃん｣

佐｢レモスラあべちゃんが好きなんだよ｣

阿｢あのイベが1番好き｣

川｢どんなイベントなんですか？｣

ラ｢阿部ちゃん先生が得意なクイズ｣

照｢レモンスライムって、クイズ専用のモンスターで何か他のモンスターに化けてるんだよ。それが何か当てる｣

佐｢あべちゃん、あのイベント来る予告で予習し始めるから｣

阿｢重さとか攻撃力とか、特技とかで推測するんだけど、俺の時は何もしなくて、よく外すから悔しい｣

照｢ふっかは、あれも運が良いんだよな｣

ラ｢僕はそのイベあんまりやらない｣

佐｢ラウは俺と同じで戦闘が好きだもんね｣

川｢阿部先生、書斎のあのモンスター図鑑ですか？｣

阿｢あれは、ちょっと情報が古くて。攻略サイトで勉強してるよ｣


佐久間の買ってくれたスライムクレープ、中身は青いゼリーだ。甘さ控えめだから生クリームが重くなくて美味しい。

佐｢あべちゃん1口｣

阿｢どうぞ｣

川｢クレープ、美味しいね｣

照｢舘さんのクレープ楽しみ｣

ラ｢子ども用と大人用作って欲しいな｣

佐｢うんうん。昼間から食べたいし｣

川｢参考にするね。子ども用ってお子様ランチみたいだね｣

阿｢あそこのまた食べたくなった｣

佐｢今夜行く？｣

川｢そうだね｣

ラ｢あそこ、ボランティアの友だちも美味しいって｣

照｢ラウ時間、そろそろ？｣

ラ｢そうだ。行かないと｣

川｢じゃぁ、阿部先生は僕の車で。佐久間は？｣

佐｢このまま帰るよ｣

阿｢佐久間、ひーくん後でボルダリング一緒にやって｣

照｢うん。このまま行くね｣

川｢では、後ほど｣


川島先生が買い物袋に食べたゴミを入れて回収してから降りた。

川島先生の車まで歩いてると、目の前の女の子2人の会話が聞こえてくる。

｢目黒蓮やばい｣

｢まさかラウまで出るなんて｣

｢あのバク転した黒髪の人かっこよかったね｣

｢え。私はピンク髪のさっくん好き｣

川島先生が俺を覗き込んだ。

阿｢素直に嬉しいね｣

川｢はい。生の声を聞ける良い機会でしたね｣


舘様のバク転、かっこよかったもん。

佐久間を好きと言ってもらえて嬉しい。

めめが誰よりもファンを大切にする気持ちがわかる。

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