桃色の指先と翡翠の憂鬱 43

【お伊勢参り編】 ページ13

【お伊勢参り編】



スマホのアラームで朝、4時に起床。

自分の誕生日に、こんな早起きをしたのは初か。



阿｢如恵留おはよう｣

川｢おはようです｣

阿｢佐久間は？｣

川｢徹夜組です｣

阿｢車の中で爆睡するかな｣

川｢どうでしょうか｣

川島先生を抱き締めてから、起き上がった。

布団の上に銀世界が寝ていて、川島先生が困ってる。

阿｢如恵留、起きないと｣

川｢はい｣

川島先生が起きて、また銀世界はあくびをして寝た。

1泊不在にするけど、ごめんね。


パジャマのまま、佐久間の部屋に入ってベッドの中でアニメを見てる佐久間の頬にキスをする。

阿｢大介、おはよう。着替えて出るよ｣

佐｢亮平、続きみたい｣

阿｢ダウンロードして車の中で見なよ｣

佐｢うん｣

佐久間が着替え始めて、隣の部屋の真田くんの部屋にノックして入った。

阿｢さなぴーおはよう。行くよ｣

真｢…はい｣

真田くんはパソコンに向かって何か作業してた。

阿｢何してたの？｣

真｢曲のアレンジを考えてました｣

阿｢ごめんね。もう出ないとね｣

真｢煮詰まってたんで、帰ってからやります｣

阿｢佐久間と、アニメ見てると思ったけど｣

真｢さっくん、1人で見たいって｣

阿｢まだ仲直りしてないの？｣

真｢ケンカしてるわけじゃないし…｣

阿｢まぁ、なんとかなるよ｣

真｢はい｣




真田くんに彼女が出来てから、2人に溝が出来た。

佐久間は結婚してるくせに、大学で1人になることが増えて寂しがってるし、真田くんは彼女と佐久間の板挟みになって困ってる。

佐久間は0か100の性格だから、なんとなくわかるけど。

わかるけど、親友に求めすぎなんだよな。


寝室に戻ると川島先生はスーツを着てた。

阿｢俺もスーツかな？｣

川｢旅行ですからカジュアルで良いですよ｣

阿｢セットアップにするね｣

川｢はい｣

阿｢如恵留、眠くない？｣

川｢眠いです。後半寝ます｣

身支度を整えて、歯を磨いた。



星月夜を探すと、猫部屋のタワーで寝てた。

頬にキスをして頭を撫でる。

書斎の狗尾草に挨拶に行くと、回し車で走ってて音で気付いて止まった。

阿｢狗尾草、またね｣


最後はわらび餅ちゃん。

川島先生が水槽に石巻貝とドジョウを入れた。

ドジョウの名前は佐久間が悩み中。

1度、柳川鍋と名付けて川島先生がすぐに却下した。

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