名付けの親からのバトン【d】【ni】 (ページ8)

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『みんながいる世界を望む』

私がそういえば、光に包まれた

ni「っはぁっ！？そんなこと願ったらッッ！」
『…ごめんね、兄さん…いや、ケンリ』
ni「なんで…っ！レウっ…！！！！」
『私が生きるよりね…みんなが生きていた方がいいの』
ni「そんなこと！！」
『あるよ…私一人じゃ何もできない。でも、みんななら…国を、育て上げられる』
ni「…」

泣かないでよ、ケンリ…
こうしないと、いけないから
だから…！

『バトンタッチ』
ni「！！」
『私はもう消えるから、だから！ケンリとみんなに…バトンタッチ！』

そう言う私の瞳からは、涙が流れていた
…私は、ないちゃいけないのに

ni「レウ…」
『ごめんね』
ni「…」
『わっ！…急にどうしたの？』
ni「…こちらこそ、ごめんなぁ…」
『…大丈夫、ケンリは何も悪くない』
ni「…」

もう少しで、終わりか

『もう、お別れだね』
ni「！！」
『…ケンリ。私のことなんて忘れて、楽しんでね！！』
ni「っそんなことっ！！！」
『さよなら！！兄さんっ！！』
ni「レウッ！！！！待って！！！」

ごめんね、兄さん
また、いつか…
会えるかわからないけど

…私の気持ちなんて、伝えれなかったな
どうせなら、伝えたかったな
たった二文字なのに
それすらも伝えれないなんて…
私、馬鹿だな

「好き」

この言葉だけでよかったのに