夏 に 恋 し た 。2

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『…そういえばさ！すばるくんテスト何点だったの？』




「85。」




『…え！！？なにそれなにその点数 頭良すぎでしょ天才じゃん！私17点！』




「アホやん」








なんとかいつもの空気に戻そうと話題を変える。

ていうか世界史で85って尊敬するしかない。こう見えて頭良いんだなーなんて失礼なことを考えてると、漸く冷房のスイッチが入った。ヒナちゃんってば遅い。



まあヒナちゃんのことだから、他の先生に捕まっちゃってたんだろうな。









『テストで80点以上取ったのなんて中3が最後だよ。』




「ちゃんと勉強せぇへんからやろ」




『し、してるよ！今回は問題が難しすぎただけですー』




「せやけど赤点のボーダーライン30点やったからな。めっちゃ簡単やろ」









すばるくんがケラケラと笑って足を組む。


何か言い返そうと口を開いて、そして、あることに気づいた。









……うん？


あれ、待って。









『……85点？』




「あ？」




『すばるくん、世界史85点だったの？』




「おん」





『…じゃあ赤点じゃないじゃん』




「せやな」




『え？え、じゃあなんで、』








"ここに居るの"


と続けた声が消える。

小さく深呼吸をしたすばるくんが横を向いて 私に向き直った。

そして、ゆっくりと口を開く。








「俺さぁ、」

「暑いのめっちゃ嫌いやねん」




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