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「やっと終わったね」
錦「ありがとう(人1)さん」
「いえいえ」
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プリントを全部刷り終わってやっと帰れるってなったとき、お礼にって家まで送るって言ってくれたけど断った
だって私が自分で決めて残ったんだしそもそも私なにもしてないからお礼されるほどのことはひとつもないから
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錦「じゃあ駅まで一緒に行こ」
「あ、そうだね」
錦「俺チャリやからちょっと待っとって」
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昇降口を出るときにそう言われて駐輪場に向かった錦戸くんがすぐにやって来たと思えば私のカバンをカゴに入れてくれた
荷物がなくなって手持ち無沙汰な私はそれと同時に錦戸くんと2人で帰っているという事実に恥ずかしさを感じた
駅までの短い時間、ポツポツと会話を繋げるけどやっぱり慣れなくて、だって今までろくに話してなかったんだよ?こんな展開考えてもなかった
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「錦戸くんって夏好き?」
錦「おん、(人1)さんは嫌いやろ?」
「え、なんで分かるの?」
錦「なんかノロそうやもん」
「うわあ…」
錦「ははっ」
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…聞いてみようかな
駅までもう少し、聞くなら今しかない
ずっと聞きたかったことを、錦戸くんの少し華奢な背中を見つめながら言ってみた
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「錦戸くんって、なんでそんな私に構うの?」
「私、全然面白くないのに…」
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ギィー…と、音を鳴らしながらも自転車を押し続ける錦戸くんはまた笑うだけでなにも答えてくれない
教えてくれたっていいのに…そう思いながらも気づけば駅に着いてて、私はこのあと来る電車に乗らないといけない
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どこからか聞こえる蝉の鳴き声を聴きながらこのまま錦戸くんとはお別れか…って、結局なにも知れずに…って駅の前で自転車を止めた錦戸くんをただ見つめているとなにを思ったのか振り返って
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錦「全部、わざとって言ったらどうする?」
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…そう言われた途端、じわじわと理解を示した私の脳はそのまま顔にまで伝達していて
そんな私の反応を見て錦戸くんはまた笑ったんだ
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錦「…俺さ」
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-END-
最後を書かさせていただきました、やな子。です
短い挨拶となりますが少しでもキュンキュンする夏を感じてもらえたら嬉しいです(;;)
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蒼葉 - 続けてのコメントですみません(>_<) 別の作品の所に沢山の書き込みをしてしまい ごめんなさい...。 (2020年1月18日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 ここ数日で物語続きから最後まで一気に読んじゃいました。 物語は完結してしまいましたが...。 その後の3人が気になります。 (2020年1月18日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - 物語読んでいて一つお聞きしたいことがあるのですが...。 『鈍感力』でマネージャーさんが出て来るので すが...。 今までは名前表記だったのに何故ここだけ マネ表記に変わったのでしょうか? (2020年1月16日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - 何度も続けてのコメントですみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 がむしゃらに前向きにのここの部分 私が今いるのは大坂の病院。 これ正しくは大阪ではないんでしょうか? (2020年1月16日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - またまた続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 物語読んでいて途中から物語のに出て来るほとんどの○○sideが全てsaidになっていますよ? (2020年1月16日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やな子。 x他2人 | 作成日時:2018年8月11日 3時