夏 に 恋 し た 。2

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大「今日は何日？」


『8月24日です』


大「ほなこれ31日までに終わらせて」


『え』


大「答えなしのプリント50枚。」

大「放課後俺この資料室おるから、毎日ここ来て進めること。学校閉まる8時過ぎたら家帰ってもやって必ず終わらせること。おけ？」

大「これ達成できたら成績1つけるんは勘弁したるわ」



………鬼です先生



大「嫌？」

大「やったら喜んで成績表に棒線ひとつ書くけ『いいえ！喜んでお受けします！』


私の嫌がる顔を見てか、大倉先生はすぐ鬼のプリント50枚を片付けようと手を伸ばして来て

私は急いでその手をバチンと叩いて制する


…夏の蚊のごとく

、ん？




大「……ほんまに1つけたろか」


『ご、ごめんなさい！！！！』



気づいたら私、大倉先生嫌いすぎて無意識にはたいてたらしい！蚊みたいに！

そしたらもう無感情イケメンの大倉先生の眉間にシワがよって


大「…もう、はよやってくれる？」


はぁ、と大きくため息をついてからこう言い、奥の大きめのデスクに向かって頭を掻きながら歩いてった。

…50枚て。多ない？


なんて思いながらもカバンの中から筆箱を準備

シャーペンを中から取り出し、ふと顔を上げれば大倉先生は椅子にもたれかかり黒縁眼鏡をつけ、なにやら難しそうな古典文章を開いてた。


…顔だけやったらほんまにこの学校1やのに。

そう思いながら、大倉先生の綺麗な横顔を見つめてたら



大「…なに？わからんとこある？」



…大倉先生の綺麗な顔面がこっちを向いた。



『い、や、』


大「なんやねん。…はよやりや」



…びっくりした。横顔を見つめてた時から、やけど


だって、古典の文章を読んでる時の先生の顔はどこか優しい雰囲気を持っていて

わからんとこある？って聞いて来た先生の表情は、本当に優しかったから


…微笑んできたで？

なんぼ古典好きやねん、、、(笑)



私は不意にも軽く吹き出してしまって。

そしたら先生はその私の笑い声に反応して、何？ってまた眉間にしわを寄せた。


…けど、今の雰囲気はなんか言える気がする



『…先生古典読んでる時すごく優しい顔してたからめっちゃ好きなんやなと思って』


私は、大倉先生の顔をみて軽く笑いながら言えば


大「…うっさいはよやって」

大「、、わからんかったら聞きやもともとテストの点も低いねんから」



大倉先生は高い鼻を触りながら少し俯き加減でこう、言った


『げ』


大「げ、ちゃうわはよやれアホ(笑)」




…かと思えば、え、


わらっ、た、




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