. ページ11
.
.
.
丸「ちょっと難しいかもしれへんな…お願いします！」
「…あ、はい」
.
.
まさか当てられるとは思わなくて間抜けな返事しかできなかったけど、私は椅子を引いて立ち上がり、黒板の方へと進んだ
チョークを持ったはいいけど案の定難しめの問題…？私はなかなか書き出せなかった
1問目と2問目は既に解かれて、その子たちは席に戻っていき、横には丸ちゃんがいて私をジッと見ていた
…視線が、熱い
.
周りの生徒は大体こういう時が自由時間としてて、みんなお喋りモードで黒板なんか見ちゃいなかった
それをいい事に丸ちゃんは私に近づきそっとつぶやいた
.
.
.
丸「ここ、おととい教えたとこ」
「え…」
丸「いくら上書きしかできない子でも、おとといのことくらい覚えてるやろ？(笑)」
.
.
…あ、丸ちゃんの笑った顔
私はこの笑顔がとても好き…だけどその笑顔を昨日の子にも向けたのかと思うと、すごく嫌だった
.
.
.
「分かりますよ、それくらい」
.
.
だからか少しムキになってしまって、書き出せば「正解」って言ってくれたけど、嬉しいようなモヤモヤするようなそんな気持ちだった
.
.
.
安「よう解けたなぁ」
「…直感直感！結構当たるもんだよ」
安「へぇ(笑)」
.
.
ホントは丸ちゃんのおかげだけど、そう思うとなんだか悔しかった
.
.
そして放課後、丸ちゃんが来ないことは分かってるから今日は真っ直ぐ帰ることにした
荷物をまとめてたら後ろから「なぁ」って声がして、振り向けば当然だけど後ろの席の安田くんが私を見ていた
.
.
.
「どうしたの？」
安「今日は残らんの？」
「あ、うん！今日は真っ直ぐ帰ろうかなって」
安「丸山センセがおらんから？」
「…え？」
安「ええと思うけどなぁ、独占欲剥き出しにしたって」
「…何言って」
安「好きな奴には強引にならんとアカンで」
.
安「ってことで今から黙ってついて来て」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 940人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼葉 - 続けてのコメントですみません(>_<) 別の作品の所に沢山の書き込みをしてしまい ごめんなさい...。 (2020年1月18日 0時) (
レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 ここ数日で物語続きから最後まで一気に読んじゃいました。 物語は完結してしまいましたが...。 その後の3人が気になります。 (2020年1月18日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - 物語読んでいて一つお聞きしたいことがあるのですが...。 『鈍感力』でマネージャーさんが出て来るので すが...。 今までは名前表記だったのに何故ここだけ マネ表記に変わったのでしょうか？ (2020年1月16日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - 何度も続けてのコメントですみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 がむしゃらに前向きにのここの部分 私が今いるのは大坂の病院。 これ正しくは大阪ではないんでしょうか？ (2020年1月16日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉 - またまた続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 物語読んでいて途中から物語のに出て来るほとんどの○○sideが全てsaidになっていますよ？ (2020年1月16日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やな子。 x他2人 | 作成日時：2018年8月11日 3時
