【ONE PIECE】麦わらとのんき女の航海日誌 (ページ8)

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七話* ページ8

原作通りというか、運命の収束力というか。
ルフィ君はアルビダの船に向かいたいという。

私としては願ってもないというか、今こうしている間にも着々と高度は下がっているのだ。
早いことしないと私の第二の人生始まって早々犬神家のようになってしまう。
能力者になったし、そもそもとして私はカナヅチなのだわ。

少し考えて私はルフィ君を船に投げ込むことにした。
ゴムの力で、ルフィ君は物理的な衝撃を無効化できる。
ようし、面白くなりそうだぞう。

「ルフィ君！試したいことがあるんだけど協力してくれる？」
「おー！いいぞー！なにすればいい？」

おおぅ。予想に反して快諾してくれるとはねぇ、流石の人のよさ。

「えっとね、腕と足を離してくれる？」
「ほれ。次は？」

私の言いなりに、ルフィ君は私を抱える腕の力を緩める。

「歯を食いしばってて！」

語気を強めて私は早口で言い放つ。

「え？」
「また後で～～！！」

だっこの姿勢をくじしたルフィ君は、私に勢いよく投げられて、断末魔を上げながら小さくなっていく。

喰らえ人間砲台！

「うわぁぁぁぁぁ～～！」

上から見るとなんか面白い。

「良し人を投げたことなんかなかったから心配だったけどよかったー」

ちょうどよく船に穴が開き、そこから中の様子がうかがえる。
私はいいタイミングで入るとして、まぁちょっと休んでおこう。

意外と飛ぶのも疲れるのだわ。

…休憩中…

アルビダの船に近づき、幽霊のように浮遊する。
クルーは軒並みルフィ君がひきつけてくれているので、私は存分に体力回復に努められるってわけ。

「ふーー。タバコうまし、煙うまし。」

蒸気を吸い込んでストレスとともに吐き出す。
気持ちいぃ……。

タバコがあってよかったぁ。

さて、ここいらで少し聞き耳をたててみる。

「僕は海軍になって！アルビダ様っ…！いえ！アルビダだって捕まえてみせます！！」

ん、この声はコビー君だぁね。ちょうど自分の夢を宣言したところか、なるほどもう少ししたら降りようか。

「誰を捕まえるだってぇ！？コビーィ！」

出た、濁声オバさんアルビダ太っちょヴァージョン。
さてと、オバさんと同時ってのは何か癪だけれども、まぁいいか。私登場ってね。

「なななんだい！お前は！」

「そそそ空から人が？！」

「あー！A！」

みんなそれぞれ面白い反応をとる。

勢いよくみんなの前に現れた私は、それらを無視してアルビダを見てこう言い放った。