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十七話* ページ18

「急げって言うならお前も漕ぐの手伝え!」

そう言いながらもちゃんと漕いでくれるゾロ、優しい〜。
とは言ったものの、若干の罪悪感が私の中で働いた。

「そうだ!ちょっとどこかに摑まってて!私が後ろから押すから!」


前、コビー君と一緒にいた時にやろうとしてたことを今やってやろう。あの鳥は何でか直線的にしか進んでないし、もうかなり距離が開いちゃったから、是非に及ばずぅ!


「なるほど!頼む!」
下半身を蒸気に変え浮遊し、舟を摑む。

「いくよ〜!全速前進だー!」


バアアァァッ!!


ジェットスキーみたいに跳ぶ。対象が軽い小舟だから現実化した擬似的な『クード・バースト』だー!


「おぉぉ!こりゃあいい!」
ふふふー、これにはゾロもご満悦だね。

船底につかまり、風を受けながら愉快に笑う。気分爽快という感じだ。



少ししてスピードを落とす。すると、


「おい、Aどうした?なにかあったか?」
ゾロが心配してくれた。嬉しい。


「いや、ちょい疲れてきたのと、ほらあそこに誰かいる。」
「ん?」


バギー一味である。乗せるのはちょっと面倒だけど
乗せた方が物語的に面白そうな気がする。



「「おーい!そこの舟!止まれ!」」
「急に止まれるか!自力で乗れ!」


わお、そこは相変わらず鬼畜なのねー。
けど、私はこの人たちを助ける術を持ってない。


早くケムリンみたいに、物理的な力を持てるようになりたいね!

…一味乗船中…

「さて、この舟は、我らバギー一味が乗っ取ったぁ!!!」

いつの間にか舟に上がってきた一味が叫ぶ。
頭のバギーもそうだけど、この人たちほんと根性と生命力だけはあるなー。
あ、あと運もか。



「アァ…?」


あ、この人達終わったかも。流石は人斬り、極悪人も思わず生唾を飲む怖い顔!


「ぷはー」

と、ゾロが一味をしばいている間に一服する。
まだかな。

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作者名:シーデン | 作成日時:2017年1月17日 21時

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