十六話* ページ17
…航海中…
大海原の上、小舟にゆらりゆらりと揺られながら私たちは次の島までの時間潰しに適当に会話をする。
「で、お前らの仲間は？」
「これだけだ。お前で三人目だ！」
「何ぃ！？三人だけなのか？」
ゾロにしてはオーバーなリアクション。
そりゃあまぁ、一応ルフィ君よりかは知識のあるゾロからしたらおかしいだろうね。立派な船もなければ、クルーもいない。さらにはなんと、ジョリーロジャーすら持ってない。
「まぁまぁ、ゾロ。今集めてるとこなのよ」
「…そうか。で、具体的にお前はどれくらい強いんだ？」
どれくらい強い…ねぇ？
少なくともグランドラインに入るまでは私は安全かな。ロギアだし、こう見えてすばしっこいし。
ルフィ君も貫禄の主人公張れるぐらいには強いし。
「少なくとも、そこらの海賊よりは強いよ。ここらでは負けなしってな具合かな？」
「そうか。」
よーし！！ここから本腰入れてルフィ君たち強くしていこうか！いざって時に私はあまり戦力にならないだろうから、原作よりもお荷物が増えることになる。その分を皆に強くなってもらい、私を守ってもらうのだ〜。
「俺たちって今『グランドライン』に行ってやってけんのかなー」
「そうだねー、人数はこれからとして。ルフィ君と私は、悪魔の実の力をもっと活用できたらさらに強くなれると思うよ！ルフィ君は想像力が豊かだし、思いもよらない攻撃法ができちゃうかも」
「そうか、なんとなぁく分かった！！」
ちょっと遠回しすぎたかな？
ま、いっか！徐々にやっていこう！
「おれは？何かあるか？」
ゾロ…か、そうだなー。まずは鉄かな？
初っ端から覇気ってのは、流石にハードル高いだろうし。一般人からしたら鉄を斬ることも十二分におかしい話なんだけれど、ゾロにとってはいいかもしれない。
「現状がどれ位かわからないけど、取敢えず常識の範疇だったらだめだね。もっとぶっ飛んだことしないと」
「例えば？」
「そうさね、鉄を斬る…とか？」
「ほぉ…、成程な」
やる気になったようだ。ゾロにたいしては、
こうゆう風にストレートに言った方が良いらしい。
さて、ここから何か問題は起きたっけ…？
「よーし！！あの鳥！食おう！ゴムゴムのぉー！ロケットぉ〜！！」
あー！ちょっと目をはなしたすきにぃー！
ルフィ君が舟の先端をつかみ、鳥に向かって飛んでいく。
「ゾロ！急いで漕いで！！ルフィ君がどっか行っちゃう！」
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作者名：シーデン | 作成日時：2017年1月17日 21時
