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………え、雑炊ってどうやって作るん???
うどんってどうやって作るん?!?!?!?!
作ったことないんですけど?!
『ど、どうしよう…』とキッチンの前を意味も無くグルグル歩いてると1人の人物が頭に浮かび上がった。
『こ、こういう時ははこたろーだ!』
私は床に転がったまま放置していたスマホを取って、はこたろーに電話をかけた。
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《火を止めて》
『……火を止めて』
《溶き卵を円をかくように鍋の中に流し入れて》
『……円をかくように、』
もくもくと湯気の上がる鍋に卵を入れていく。
イヤホンから《大丈夫?》と心配する声が聞こえて『多分大丈夫!』と答える。
《全部入れたら蓋をして2.3分蒸らして》
『蒸らす?!』
《そのまま放置しとけばいいよ》
『わ、わかった!』
恐る恐る蓋をしてからスマホで3分のタイマーを設定する。
『これで、完成?』
《ほぼ完成かな。蒸らし終わったら少し混ぜるといいよ》
『なるほど……』
どうなるかと思ったけど。すぐに電話に出てくれたはこたろーのサポートがあって、なんとか雑炊が出来上がりそう。
《かるてっとさん大丈夫なの?》
『んー、結構辛そうなんだよね。』
《そっか。お大事にって伝えておいて。Aも風邪もらわないように気をつけてね》
『うん、ほんとにありがとね』
持つべきものは友というのはこの事だ。いや、この場合は持つべきものははこたろーだね。
《じゃあ切るよ。また何かあったら言って》
『ありがとう。本当に助かりました』
見えないのに深く頭を下げてから電話を切った。
タイマーが鳴って雑炊を混ぜまてから、リビングに戻るとかるてっとさんは眠っていた。
あー、寝ちゃったか。私の手際が悪くて結構時間経ったもんな。
私の作った雑炊を食べてるところを見たかったな、なんて。
少し残念な気持ちになりながらも長いも良くないと思い、【雑炊作りました】とメモに書いてベッド横のテーブルに置いた。
そして、すぐに自分の部屋に戻るはずだったのに。
『…っ、』
ーーーどうして、かるてっとさんの顔が目の前にあるんだろう。
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おゆき(プロフ) - りんさん» うわあ、嬉しいです…!でも心臓痛くなっちゃいましたか…ありがとうございました、と言っていいんでしょうか(笑)コメントありがとうございました。 (2021年4月15日 14時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
おゆき(プロフ) - 雪さん» 素敵だなんてありがとうございます!嬉しいです!自分のペースになりますが、楽しんで更新していきます!ありがとうございます! (2021年4月15日 14時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - キュンキュンしすぎて心臓痛くなりました! (2021年4月2日 10時) (レス) id: 1eb05cfcac (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 素敵すぎて一気に読ませて頂きました!また何回も読ませて頂きます。他の更新ものんびりと楽しみにしていますね。 (2021年3月6日 13時) (レス) id: 35fa8c2320 (このIDを非表示/違反報告)
おゆき(プロフ) - しめじさん» ちゃんと伝わりました!(笑)嬉しいです!ありがとうございます!次作もよかったらご覧になってください! (2021年2月6日 9時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆき | 作成日時:2020年11月29日 9時