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それを話せば木村さんは「じゃあさ、」と真面目な顔を私に向けた。
「とりあえず気持ちを言葉にしてみたら?」
『言葉?』
「次会ったとき、会いたかったって言ってみるとか」
『なるほど……』
初めて出たまともな意見に、素直に頷く。
そんな私を見て木村さんはニヤニヤ。
「Aちゃんが恋する乙女の顔になってる」
『な、』
顔が熱い。恥ずかしいからか酒のせいかは分からないけど、とにかく熱い。
私は誤魔化すように、そっぽを向いた。
「いいじゃんいいじゃん。かわいいよ」
『なんですか、それ』
「私は本気で応援してるからね」
コップにはいったカクテルを飲み干した木村さんは、私の肩を叩く。がんばれ、そう言われてるみたいだった。
…すぐに好きになってもらえるなんて思ってない。
だけど、かるてっとさんの隣に他の女の人が並ぶのは嫌だって思う。
だから一歩ずつでも私は変わらないと。………まずは自分の気持ちを言葉にするところから頑張ろう。
気合を入れるように、残りのビールを飲み干した。
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おゆき(プロフ) - りんさん» うわあ、嬉しいです…!でも心臓痛くなっちゃいましたか…ありがとうございました、と言っていいんでしょうか(笑)コメントありがとうございました。 (2021年4月15日 14時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
おゆき(プロフ) - 雪さん» 素敵だなんてありがとうございます!嬉しいです!自分のペースになりますが、楽しんで更新していきます!ありがとうございます! (2021年4月15日 14時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - キュンキュンしすぎて心臓痛くなりました! (2021年4月2日 10時) (レス) id: 1eb05cfcac (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 素敵すぎて一気に読ませて頂きました!また何回も読ませて頂きます。他の更新ものんびりと楽しみにしていますね。 (2021年3月6日 13時) (レス) id: 35fa8c2320 (このIDを非表示/違反報告)
おゆき(プロフ) - しめじさん» ちゃんと伝わりました!(笑)嬉しいです!ありがとうございます!次作もよかったらご覧になってください! (2021年2月6日 9時) (レス) id: 1843c20691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆき | 作成日時:2020年11月29日 9時