ダメ女と女子力男子【灰】

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動揺してる自分を落ち着かせるために、ゆっくり息を吐く。



『……好きとかじゃないと思うんだ。ただ最近会う日が多かったから………ほら、一緒に住んでる家族が自分を置いて旅行行っちゃったら1人寂しいなーってなるじゃん？それだよそれ！』


…苦しい言い訳。



「……本当にそれと同じ？」

『……、』



そんなに真剣に聞かれると、何も言えない。


………多分、違う。同じじゃない。





「何をやってても、かるてっとさんのこと考えてたりしない？」

『………してる、かも』




言われてみれば、仕事中も明日は来てくれるかな…とか。

今何してんだろ…とか。


ここ最近、かるてっとさんのことばっかり考えてたかもしれない。




「Aちゃん、もう分かってるんじゃない？」




ああ、そうか。


声を聞きたい。

顔を見たい。

名前を呼んで欲しい。


この気持ちが……そうなの？





『ねぇ、じらいちゃん。』

「なんですか？Aちゃん」




…やだ。

気づきたくなかった。






『これは、



……恋なんでしょうか？』


「…ふふ。恋だと思いますよ」




その言葉を聞いて、ギュッと胸が苦しくなった。




あああああ、まじか。

夢であって欲しい。


…でも、夢じゃない。




『はぁ…』



とんでもないことになってしまった。

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