DRAMATIC 7

4号車とドライブデート ページ39

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職業柄、交通手段次第では大変なことになる彼への対策として、オフの日のデートは私の運転で向かうことにしている。そのほとんどが夕方から夜な理由は '顔バレし難いから' 。

そんなこんなで今日も陽が落ちるのを待っての出発。拓弥とのデートは毎回行き先が不明なのである意味ミステリーツアー。


「ん。口開けて、」

後部座席で袋菓子(ポップコーン)を開けて食べていた拓弥が手を離せない私に一つ当てがうと、手探りで開いた口の中に放り込む。

「これ面白い。永遠と出来そう」
『やめへ、』

それもわんこそばの様なペースで放り込んでくるもんだから咀嚼すらまともに出来ず、ひたすら口の中が甘い。塩ならまだしも、よりによってキャラメル…。


「あ、そこ右ね。」

言われるがままハンドルを切ると、途端にフロントガラス一面に広がる大型イルミネーション。
一般道を外れた路地裏だからか車が来ることもなく気にせず車内から堪能できるのがまた格別。

『すごい…』
「でしょ？ここ隠れスポットなんだよ」

まぁ…たまに人居るけど、と笑って付け足す拓弥が再び後ろから手を伸ばして頬をつつく。

『もうお腹いっぱいだよ、』
そう言って振り返ろうとすると、顔のそばまで身を乗り出していた拓弥と唇が重なり、すぐに顔を離して「拓ちゃん格好良すぎない？」と呟いた。

暗くて分かりづらくても、照れた時に小さく下唇を噛む姿だけはやけにはっきり見えて。


「…Aと一緒に見れる日が来るのずっと待ってた」

なんてはにかむ彼は、人をどこまできゅんきゅんさせるつもりなんだろうか。


( 展開もキスも、全てが甘ったるい )

『拓ちゃんほんと可愛いなぁ、』
「バカにするならもっかいすんぞ」
『えー イルミネーション見たい』
「このやろー！」

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