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1号車と5号車とこたつの魔法 ページ36

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「吉野晃一、ただいま帰りましたァァ」

用事があるからと朝早くから出ていた晃一がテンション高めに帰って来ました。

とりあえずノッておこうと拍手して迎えると、玄関先から二回に分けて居間まで運び込まれるこたつ布団のセットと折り畳みのこたつテーブル。


『電話してくれたら迎え行ったのに…』
「サプライズやん、サプライズ!」

なんてへらへら笑いながら「でもちょっと電車乗るん大変やった」と付け足す。
それにしてもこの量を一人で…?と首を傾げる私の前に「どもー!」と元気に現れたのは近所に住む祐基くん。


「さすがに一人じゃ無理やわ」
「なんか呼び出されて。コレに、」

親指で晃一を差しながら不満そうな顔をしてみせる祐基くんを「コレってなんやねん!」と叩いて笑っている晃一。


「よし、とりあえず組も。あ、Aちゃんは休んでていいよ!」

気遣いが行き届いている祐基くんをよそに「Aはゴミまとめる係な、」と大きめのゴミ袋を差し出す晃一にだけ聞こえるように小さく舌打ち。

「…今の聞きました祐基さん?」
「はい、さっさと始めましょうねー」

結局「何もしなくていいからね」と祐基くんにゴミ袋を取り上げられ、あっという間にふかふかのこたつが目の前に組まれた。


「スイッチ……入ります!」
『お願いします!』

晃一がこたつテーブルに繋がるスイッチを入れると、囲むようにこたつに入れていた足先が徐々に暖かくなるのを感じて揃って頬が緩む。

「もう出られへんわこれ、」
『何もしたくない…』
「うん、俺も帰りたくない」
「いやお前は帰って?」


食い気味で返す晃一に「ねぇ〜!」とこたつを通して足を蹴る祐基くん。
そんな二人をよそに振動が伝わるのも気にせず、テーブルに頬をつけてぼーっとしている私の手を冷たい手がぎゅっと握る。

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設定タグ:超特急 , 8号車 , 短編   
作品ジャンル:タレント
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sheep(プロフ) - りんさん» ありがとうございます(*´ω`*)気まぐれ更新で申し訳ないです…!頑張ります! (2017年11月11日 1時) (レス) id: 4d3ab07cfa (このIDを非表示/違反報告)
りん - すごく素敵です!続き期待してます! (2017年11月9日 19時) (レス) id: 6430758306 (このIDを非表示/違反報告)
sheep(プロフ) - 福田キャットさん» コメントありがとうございます( ; ; )うれしい…!そう言って頂けると益々頑張れます!ありがとうございます( ; ; ) (2017年10月24日 1時) (レス) id: 4d3ab07cfa (このIDを非表示/違反報告)
福田キャット(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています!これからも頑張ってください! (2017年10月23日 21時) (レス) id: 02d1fbcb72 (このIDを非表示/違反報告)
ネオンガール(プロフ) - sheepさん» こちらこそありがとうございます!遅くに何回もごめんなさい!じゃあ明日(もう今日だ笑)行きますね!おやすみなさい^^ (2017年10月7日 0時) (レス) id: eac264aa47 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sheep | 作成日時:2017年10月2日 4時

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