DRAMATIC 7

ボーカル組とお昼ごはん ページ13

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「お腹空いたー」

ソファーに前のめりになってテレビを観ている晃一が大きな欠伸をしながら言う。

今日は彼の仕事がお休みで、こんな風に二人で過ごすのも久しぶり。
いつもより少しだけ増えた洗濯物と洗い物を片付けて、さてお昼ご飯は何にしようと彼の背中を見ながら考えている。
いっそのこと出前を取るか外食するか悩んでいると、「Aの作ったごはんが食べたい」と釘を刺されたので近くのスーパーまで買い出しに出ることにした。


スーパー入ってすぐそばの野菜売り場でキャベツとにんじん、じゃがいも、玉ねぎをカゴに入れて、精肉売り場でズラッと並ぶ肉を見ながら何を作ろうか考えていた。

「Aちゃん？」

聞き覚えのある声の方へ目をやると、カゴいっぱいに商品を入れて立っている太陽くんの姿。そういえば近くに住んでるって晃一に聞いたことあったな、なんて思い出していると、私の持っているカゴの中を覗いて「ポトフでも作るん？」と笑う。

『ポトフか… 太陽くんはお友達でも来るの？』
「ああ、これ？あんまり買い物来られへんから1週間分買い込んでてん。」

偉すぎる…と呟くと「偉いやろ？」としたり顔で返され思わず笑ってしまった。

「俺今日休み貰ってんけど、確か晃一も休みやんな？」
『そう！久々の休みやーってのんびりしてる』
「Aちゃん、こき遣われてんのと違う？」

確かに朝からあんな調子でテレビの前から動くことほとんど無かったけど、いつもあんな感じだしな…なんて考えていると「Aちゃんさえ良ければ、」と前置きして話し出す太陽くんに二つ返事で返した。

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