La ｆｉｎｅ7 ページ7
数分後、森から抜けるとそこには昨日と同じ公園。
…………同じはずなんだが………何かが違う。
「…なんだってんだ……」
その正体に気づけない自分にイライラする。
まぁ、それよりも今は女の方を優先しよう。もしかしたらまた窓から落ちかかってるかもしれない。
「………」
俺は昨日と同じ花壇の前に立ち、宙に舞う。
そして木の枝に着地すると、目の前にはあの女がいた。
『……ザンザス………さん……？』
聞き慣れた少し高めのその声に、どこか親近感を感じてしまった。
だがそんな考えをすぐに振りほどき、女の問いに答える。
「あぁ………てめぇ、あれほど敬語は……」
『やった！！来てくれたんですね！！よかったぁ………』
「…おい」
『いや〜、来てくれなかったらどうしようかと思いましたよ〜！だって昨日、なんか明日は来ないぜ的な雰囲気満々でしたし』
「……おい」
『だからあんま期待はしてなかったんですけど……でもっ、このなんかタンッ？て音聞いて、ザンザスさんだ！！って思ってですね……』
「人の話を聞けっ！！」
『うぇぇ！？す、すみませんーーーっ！！』
ペラペラと一人で語る女に先ほどの怒りをぶつけてしまった。怒鳴った直後にハッと気づく。
「……おい……」
『は、はい……』
女に問いかけるが、怒鳴ったせいかビクビクと震えていて、とても会話ができそうにない。
………めんどくせぇ………。
「…すまなかった」
何故俺は昨日出会ったばかりの女に謝っているのだろうか。
長年一緒にいたカマやカス鮫どころか、じじぃにすら謝ったことなどない。
それ以前に自分が他人に謝る機会などないと思っていた。
『……ぇ……？』
一方女は震えるのをやめ、俺の方に顔を向けている。
たぶん驚いているんだろう。包帯のせいで見えない目も見開かれてるに違いない。
「だから……っ……。
……なんでもねぇ」
ふざけるな、誰が二回も謝るかってんだ。
そもそも俺が幹部や親族ならまだしも、赤の他人に謝るってーのがおかしいんだ。
『え……えっと……その……こっ、こちらこそ……？』
何て考えてると、女が戸惑ったようにそういった。
…というか、
「なにがだ」
『へ？』
「何がこちらこそなのか聞いている」
『え……す、すみません……間違ってましたか？』
「あ゛ぁ？」
『確か父は、すみませんやごめんなさいって言われたらこちらこそって言うんだよ。って……私が幼い頃に言ってたんですけど………』
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百合異乃(プロフ) - この作品、すごく楽しく読ませて頂いてます!!更新頑張って下さい！ (2015年6月6日 22時) (
レス) id: f4284e7a16 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 初めまして！ すごく面白いです！！ ザンザスの素直な気持ちが出てて読んでて楽しいです！ 更新楽しみにしてます！！ (2015年1月24日 19時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
雲雀iove - 面白かったです＾＾最新楽しみに待ってます!! (2014年9月1日 10時) (レス) id: eb2b47b9ce (このIDを非表示/違反報告)
MiA - この小説がスゴく好きです。ずっと応援してます!!! (2014年6月22日 21時) (レス) id: 9f43537076 (このIDを非表示/違反報告)
エリザベス女王１５８世(プロフ) - ボカロ隊長＠タピオカさん» え、何言ってるの？全部だよ(｀・ω・´) 私の主は全てが最高なんです！ (2013年11月6日 15時) (レス) id: e4f608cc50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ボカロ隊長＠タピオカ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/bokarotaityou/
作成日時：2013年10月21日 19時
