俺の名前。／紫 ページ34
渡「…なあ、ほんとに今日できんの？」
宮「うーん、微妙だよね」
向「微妙やなあ…」
がたがたと揺れながら、あまり整備されていない道をゆっくりと走っていく。
俺たちはどこに向かわされているのか。そしてこれから何が待ち受けているのか、知る由もなかった。
…などということは一切なく。
今日は冠番組のロケで、俺たちは今ワゴン車に乗ってロケ地であるとある山へと向かっていた。
この時期になると美味しい山菜がたくさん収穫できるらしく、到着したあとはインストラクターさんの指導のもと、3つのグループに別れて山菜採りを体験するという内容である。
珍しく何かを懸けて競うということは無く、ただひたすら楽しいロケになる…はずなのだが。
佐「あべちゃーん、今日のお天気は？」
阿「曇りときどき雨。ちなみに降水確率は70%」
岩「それ結構じゃね？」
ラ「スタッフさんが合羽用意して運んでたのってそういうことか…」
佐「ロケ中止の判断一切無いね！水も滴るいい男になれってことかー！」
岩「いやちゃんと合羽は着ろよ」
目「でも雨の中山でロケって普通にキツくない？」
阿「絶っっ対キツい」
そう、今日は天気があまりよろしくない。窓から見える空は晴れ渡っているわけがなく、雨こそ降っていないもののどんよりと曇り空が広がっていた。
まあ、山菜採りのベストな時期と俺らのスケジュールとインストラクターさんのスケジュールがばっちり合うのが今日だけということで、少しの雨は我慢しなければならないのは重々承知しているけれど、曇りや雨だとテンションが上がらないのが現実である。
俺の隣に座っているなべは明らかに嫌な顔をしているし、通路を挟んでなべの隣に座っている阿部ちゃんもため息が出ている。
唯一テンションが高いのは佐久間だけだが、彼は通常運転なので気にしない。
俺自身も低気圧のせいなのか車の揺れのせいなのか、頭痛がしてきたような気がして思わず眉間に皺を寄せてしまう。
ロケ開始までにおさまるよう、1人静かに深呼吸をして落ち着かせることにした。
それからおよそ10分後、目的の場所に着いたということで車から降りる。
幸いまだ雨は降っていないので、降り始める前に撮影を開始しようと急いで準備を進めるスタッフさんたち。
カメラを向けられ、プロデューサーが用意の掛け声をする。
3、2、…
「それ、Snow Manにやらせて下さーい！！」
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香さん - しょっぴーのだてさんの呼び方を良太にするともっといいと思います (12月2日 20時) (
レス) @page22 id: 5b7efd0466 (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - みりぃ（緑璃）さん» ご感想ありがとうございます…！励みになります(_ _)今後も精進して参りますのでよろしくお願いいたします！ (2022年12月22日 20時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
みりぃ（緑璃）(プロフ) - テンポのいい文章が読んでてとても心地良いです。これからも更新を楽しみにしてます (2022年12月22日 17時) (レス) @page44 id: e9c37a05cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さんかっけい | 作成日時：2022年12月4日 2時
