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冷えピタもスポドリも無い俺の家だけど、アイスだけは手に入れることができた。
栄養素もクソも何もねえって感じだけれど、パッと食べられるものがあるだけマシだ。
俺はスプーンを手に取りリビングに戻る。
外側に霜がついてるだけあってアイス自体はとても固く、今すぐ食べられる状態ではなかったため、テレビを付けながら時間が経って柔らかくなるまで待つことにした。
特に狙って付けたわけではないが、画面の向こうには朝から元気な佐久間の姿があった。
佐久間はもちろん、同じくこの番組のレギュラーとして活躍している舘さんは、ここ最近バラエティ力が爆上がりしていてメンバーとしては誇らしい。
「…まあ、ちょっと妬けちゃうとこはあるけど」
別に勝ち負けなんて無いのに、人間の
それに加えてただいま絶賛体調不良なのもあり、余計にネガティブ思考になってしまう。
底の無いネガティブ沼に落ちる前になんとか意識を切り替え、そろそろ食べ頃になったであろうアイスにスプーンをさして口に含んだ。
ひんやりしていて、ほのかに甘く、優しく広がるバニラの味。いつ食べても素直に美味しいと言える味で、口角が上がる。
「うめぇ…最高…」
先程よりも少し火照ってきた体に染み渡る冷たさがありがたい。
頭がキーンとならない程度の速さでアイスを食べ終え、ソファーの背もたれにかけてあるブランケットを羽織ってテレビを観る。
佐久間が出演していた番組はもう終わる頃で、なんとなく番組表を開いて次の番組を確認する。
熱のせいか元々の視力が悪いせいか、文字がぼやけてあまり見えないから確認するのはやめた。
ブランケットに包まる自分の体の火照りが暖かくて、眠気がする。
完全に寝落ちる前に薬は飲んでおきたいため、なんとか立ち上がって薬を飲みにキッチンへと向かう。
いつぞやに買ったただの市販薬だけど、飲まないよりは全然マシだ。
錠剤を2つ手のひらにだし、水とともに胎内へ流す。
ソファーに戻ろうとしたが、いや寝るなら寝室だろと俺の中の俺が言ってきたため(それはそうだ)、ふらふらしながら寝室へ戻ることにした。
ベッドに転がり掛け布団を顔の半分が埋まるまで上げる。
風邪のせいで人肌が恋しい。
「……ぅ、」
一瞬メンバーを呼ぼうかと思ったけどやめた。別に子どもじゃあるまいし。
「寂しい」という感情を心の奥底にしまい込んで、俺は目を瞑った。
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香さん - しょっぴーのだてさんの呼び方を良太にするともっといいと思います (12月2日 20時) (
レス) @page22 id: 5b7efd0466 (このIDを非表示/違反報告)
さんかっけい(プロフ) - みりぃ（緑璃）さん» ご感想ありがとうございます…！励みになります(_ _)今後も精進して参りますのでよろしくお願いいたします！ (2022年12月22日 20時) (レス) id: 354f0ed835 (このIDを非表示/違反報告)
みりぃ（緑璃）(プロフ) - テンポのいい文章が読んでてとても心地良いです。これからも更新を楽しみにしてます (2022年12月22日 17時) (レス) @page44 id: e9c37a05cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さんかっけい | 作成日時：2022年12月4日 2時
