俺の好きな人には好きな人がいます

ー３ ページ21

Aside
いや、うん。


絶対に無理。


シノさんに俺の絵を描いてもらうとか…


それもあの人、何かポーズを決めて描くんじゃなくて俺たちが何かをしている自然体を描いているから…


シノさんにいつ見られてるか、とか考えただけで…


まぁ、これは矛盾してることだけど春田じゃなくて俺を見てくれている時間があるっていうのは嬉しいとは思う。


そんなことを考えながら歩いていたら…



"ﾄﾞﾝｯ!!"



『うわっ！』



誰かにぶつかってしまって、俺はバランスを崩した。


まずい！


これは転ける…！



"ｸﾞｲｯ"



成瀬「大丈夫ですか？」



成瀬に腰を支えてもらって、何とか転けることだけは防ぐことができた。



『あぁ…ごめん。ありがとう。』


成瀬「いえ。Aさんに怪我が無くて良かったです。」


『そうか、悪かったな…で、お前はいつまで俺の腰に手を回しているつもりだ？』


成瀬「うーん。俺的にはずっとでも良いんですけどね。」


『セクハラ。』


成瀬「Aさんに触れていられる時間があるなら、それはそれで…」


『いや、お前怖いぞ？』


成瀬「冗談ですよ。」


『分かってるわ。』

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