俺の好きな人には好きな人がいます

ー２ ページ20

そこから俺は色んな人の絵を描くようになった。


キャプテンとか、成瀬とか…


タイミングを見つけてはできるだけ多くの人を描いていった。



『シノさん…』


四宮「うわっ！なんだ、Aか。」


『いや、俺ですけど…怖いですよ。』


四宮「怖い？」


『そんな盗み見してるような目で…』


四宮「そうか…」


『気を付けないと、訴えられるかもしれないですよ。』


四宮「いや、それはないだろ。」


『まぁ、それは冗談として…で、今は誰描いてるんですか？あぁ、根古さん。』


四宮「あぁ。」


『それにしても上手ですよね。』


四宮「ありがとう。あ、後でAも描かせてくれよ？」


『うーん、嫌です。』


四宮「おい！」


『モデルとか絶対にお断りです。』



Aは笑顔で断って、どこかへ行った。


まぁ、頼んだら描かせてくれるようなやつとは思ってなかったけど。


でもAを描いてないと春田ももっと怪しむかもしれない…


そう思うと、何がなんでもAの絵を描く必要があると思った。

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