伊之助さんが見つけてくれた日 ページ43
伊之助side
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" 伊之助さん "
「 ッ!!! 」
あいつの声だ、今確かに
名前を呼ばれた
思いきり振り返ってもそこには誰もいやしねぇけど
「 A…ッ 」
でも確かに今、あいつの声が聞こえたんだ
近い、近いぜ近くにいる
ぜってぇこの辺なんだ
どんな鬼でも鬼の気配は消せねぇんだよ
「 クソ、どこだ
どこにいやがる…ッ 」
集中して、全ての気配を感じ取る
違ぇ、違ぇ。
これでもねぇ、違う
ああクソ、厄介な鬼だ
血鬼術か何かで気配隠してやがんな
「 あとちょっとなのによォ…!! 」
この辺であるのは間違、
…あ。
「 いた… 」
分かった、鬼の居場所
いや、正確には、Aの居場所
あいつの気配は、独特なんだ
遠くにいてもあいつだとすぐに分かる
俺があいつをスキだからなのか、それが関係してんのかは分からねぇけど
「 ッ!!
そこだな、そこにいんだな!!? 」
あいつの声が、確かに聞こえんだ
耳に届いたわけじゃねえ、俺の心に届いた
俺の名前を呼ぶあいつの声
俺を待ってる
俺を信じてあいつは
「 こンの、ッ
クソ鬼、がァァァアアァァァッッ!!!! 」
鬼 「 な…ッ!!? 」
まどろっこしいことしやがって
巧妙に隠してたつもりなんだろうが、バレバレなんだよ
『 い、
のす、』
「 !!
クソッ、オイ鬼ィ…
そいつに手ェ出してんじゃねえよ 」
飛び込んでったそこに居たのは、無駄にでけぇ鬼と
攫われたA
首、絞められて
体は傷だらけだ
クソ、こいつのこんな姿なんて見たくなかったのによ
鬼 「 いのすけ、ってこいつのこと?
あーあ、ホントに来ちゃったよ 」
「 何訳分かんねぇこと言ってんだよ
それよりそいつから早く手ェ離しやがれッ!!! 」
怒りに任せて刃を振るう
こんなクソ野郎の頚なんざ、とっととぶった斬ってやる
「 俺の、
俺のAに触んじゃ、ねェエェッ!!!! 」
『 うぐ、ッ
ゲホッ、ゲホ、ッ 』
よし、何とか鬼とAを離すことが出来た
けどこいつ、デカすぎねぇか
『 いの、』
「 お前は黙ってろ 」
何か話そうとするそいつに一言
「 黙って俺に守られとけ 」
このムカつく鬼ぶった斬ってから全部聞いてやるからよ
「 覚悟しろよ鬼ィ!!
この俺がテメェの頚をギタギタに刻んでやる!!! 」
鬼 「 随分威勢のいいガキだね 」
俺のスキな奴にこんな怪我負わせたんだ
楽に死ねると思うなよ鬼
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しゃび(プロフ) - 羅門茶.さん» コメントありがとうございます。一気読みしていただけて嬉しいです!伊之助が大好きなのでその気持ちを爆発させて書いた小説なので個人的にも思い入れの深い作品になっています。嬉しいお言葉もありがとうございます! (2020年6月1日 22時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
羅門茶.(プロフ) - 素晴らしい作品で一気読みしてしまいました(T ^ T)この作品大好きです、、 (2020年5月23日 15時) (レス) id: efacd8ff92 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - Znさん» コメントありがとうございます。恋愛に対して不器用で可愛らしい伊之助を書きたかったのでそう言って頂けて嬉しいです...!嬉しいお言葉ばかりありがとうございます。他の作品も拙いものばかりですが少しでも楽しんで頂けたら幸いです。 (2020年3月10日 10時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
Zn(プロフ) - 本当に素晴らしい作品に出会いました!!もう毎話毎話伊之助の可愛さに震えてました、、他の小説も読んで見ようと思います。 (2020年3月8日 21時) (レス) id: 5d97af5082 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - 饅頭さん» コメントありがとうございます。神だなんて勿体ないお言葉ありがとうございます...!思い出深い作品なのでそう言っていただけてとても嬉しく思います。完結してる作品ですが、暇な時にでも読み返して貰えたら幸いです! (2020年3月2日 11時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃび | 作成日時:2020年2月7日 18時