伊之助さんが助けてくれた日 ページ22
『 い、急いでるので… 』
男 「 どうしてもだめ? ホントちょっとでいいからさ〜、ね? 」
『 い、いや… 』
ね? と言われましても。
夕飯の材料を買いに一人、街に出た私
夜出歩くのは危険だし、前みたいに伊之助さんに心配かけてしまうから真昼間に出たというのに
男 「 ちょっとお茶するだけだって 」
『 あの本当に、急いでますので… 』
誰だこの男の人。
突然、ちょっとそこのお姉さんなんて話しかけられてからかれこれ数十分こんな感じ
しつこくて、困る
『 他、当たってください… 』
男 「 俺君がいいんだけどなあ 」
『 な、何で私? 』
男 「 超可愛いし俺の好みだから! 」
ウワ何こいつ、と内心毒づく
鬼に遭遇するより全然ましだけど、これはこれで困ったなぁ
早く帰りたいのに
『 すみません、行く所あるので 』
道を塞がれて通れないけど、だからってこの人とお茶する訳にもいかないし。
その人を押しのけるように無理矢理通ろうとするけど
男 「 おい待てよ、」
『 ッ 』
男 「 逃げんじゃねーぞ、来いって言ってんだよ! 」
『 っ、わ! 』
さっきの張りつけたような笑みから一変、急に態度も口調も変わって、顔には青筋を浮かべている
腕をがっしり掴まれて、逃げられない
痛いし、怖い
『 け、警察呼びますよ 』
男 「 そんな事も出来ねぇようにしてやるよ 」
『 え!? 』
ぐっとその腕を引っ張られて、抵抗できない
何されるの、私
男 「 こんな上玉逃すかよッ 」
『 い、いやッ…! 』
お茶じゃないじゃん、目的
こんな男の腕一本からも逃げられない、非力な自分を恨む
「 ッぬァにしてんだテメェェエエエェッッ!!!! 」
『 !? 』
男 「 あ? て、うわっ
ァガッッ…!!! 」
ゴッツン!! と見事に響いたその音と、倒れるさっきの男
目の前には猪頭、あれ、何で
『 い、伊之助さん…? 』
「 オイお前! 何された?
言ってみろッ!! 」
『 まだ何も、』
さっきの音は、伊之助さんが頭突きを食らわせた音だ
何故ここにいるかは分からないけど、どうやら私を助けてくれたようで
「 何鬼でもねぇ野郎に捕まってやがる!! 」
『 す、すみません… 』
「 ホントに何もされてねェんだな!!? 」
昼間だと言うのにまた、心配をかけてしまった
ああでも、助けに来てくれたのが伊之助さんで良かったなんて
「 俺以外の野郎に触られてんじゃねェよアホ 」
『 え、何か言いましたか? 』
「 何でもねぇよ! 行くぞ 」
伊之助さんが手紙を拾った日 ※少し修正しました→←伊之助さんに質問した日
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しゃび(プロフ) - 羅門茶.さん» コメントありがとうございます。一気読みしていただけて嬉しいです!伊之助が大好きなのでその気持ちを爆発させて書いた小説なので個人的にも思い入れの深い作品になっています。嬉しいお言葉もありがとうございます! (2020年6月1日 22時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
羅門茶.(プロフ) - 素晴らしい作品で一気読みしてしまいました(T ^ T)この作品大好きです、、 (2020年5月23日 15時) (レス) id: efacd8ff92 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - Znさん» コメントありがとうございます。恋愛に対して不器用で可愛らしい伊之助を書きたかったのでそう言って頂けて嬉しいです...!嬉しいお言葉ばかりありがとうございます。他の作品も拙いものばかりですが少しでも楽しんで頂けたら幸いです。 (2020年3月10日 10時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
Zn(プロフ) - 本当に素晴らしい作品に出会いました!!もう毎話毎話伊之助の可愛さに震えてました、、他の小説も読んで見ようと思います。 (2020年3月8日 21時) (レス) id: 5d97af5082 (このIDを非表示/違反報告)
しゃび(プロフ) - 饅頭さん» コメントありがとうございます。神だなんて勿体ないお言葉ありがとうございます...!思い出深い作品なのでそう言っていただけてとても嬉しく思います。完結してる作品ですが、暇な時にでも読み返して貰えたら幸いです! (2020年3月2日 11時) (レス) id: f924ce756f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃび | 作成日時:2020年2月7日 18時