チビデカちゃんのDOUTEI喪失日記

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何だこの、ふざけた洋画とアニメのラインナップは……

思わず固まる俺と、俺のオレ。このじーさん、いったいどんな趣味してんだ……





変態だからな……

と、とりあえず全てを変態で片付けると、その中で気になった物を手に取る。



「女王様は調教がお好き……」



なっ、何だこれ？調教とは、動物を目的に応じて訓練することだよな？女王が家臣を調教するという事なのか……？

興味深いそのタイトル。

飛び出しそうな心臓を押さえ、俺はそれを手に取ると、デッキに挿入してヘッドホンを装着した。

３番ブースは壁を背にしているからまず大丈夫なはずだ。俺は、真面目な顔なら得意だからバレるはずはない。それにこれは俺の後学だ！



脇の下にいや〜な汗を掻きながらデッキの再生ボタンを押した。

画面に映し出される暗い部屋。

髪の長いスレンダーな女が、黒いエナメルでできたような水着を着て、膝より上までの長いブーツを履いている。


なっ、なんだ……？

夏なんだか冬なんだかわからん！水着にブーツって？季節感ゼロじゃねーか？


それにこの女どこかで見たことある……？俺は、画面を凝視した。

ゲっ、見たことあると思ったら、この前から俺と里見たちが泳がせてる”タチバナ カラ ”そっくりだろ……

えっ？マジ本物じゃないだろうな？


思わずパッケージを見れば、キャストに「寧々緒」と書かれている。

ネネオ？

どこかで聞いたことある名前だな。まあいい。カラではなさそうだ。おそらく似ているが別人だと思われる。

ホッとしてため息を着けば、いきなり女の怒鳴り声が聞こえてきた。



「このメス豚っ！」

「おまえは私の足を舐めなさい！」



な、なんだ！

俺は画面を見たままフリーズしてしまった。



画面中央には、天井から吊るされ三角木馬らしきものに跨らせられた女。そして手前には、手錠をかけられた男が裸で目隠しをされているではないか。

木馬責めとは戦国時代、江戸時代、明治以降戦前の昭和時代等に行われた拷問の一種だ。

盗賊、年貢滞納者、隠れキリシタンなどを、全裸または下半身を裸にした上で、身体を拘束して跨らせ、本人の体重で股間に苦痛を与えるというものだ。


三角木馬のことは、後学のためにと、犯罪の歴史の本で昔読んだことがあるから知っていた。





それが何故、今、この平成の時代にあるんだ！
しかも、この季節感ゼロの女はムチを持っているではないか……








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