チビデカちゃんのDOUTEI喪失日記

Diary 4 ページ13

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清々しい朝だった。


俺は自分のためにコーヒーを淹れ、今朝も、朝陽の差し込む部屋のスタイリッシュなデスクで日記を書いた。



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○月△日 晴れ(予報)

爽やかな朝だ。

昨日は俺のオレの本来のサイスが分かりホッとした。よく眠れたからか、いつもに増して頭が冴える。

ノーヘル乗車するわけにはいかないからな。マナーはきちんと守らなければならない。
後は、日々の予習復習を怠らないようにする事が大切である。


やっと秘境への一歩を踏み出した。ワクワクと高揚している。頑張れ、俺と俺のオレ。


にょほほ〜

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この日の昼休みの事だ。お茶を淹れようと給湯室に入ろうとした時に、署の女性たちが楽しそうに何かの話で盛り上がっていた。何となく入り辛く、給湯室の前で立ち止まっていると

聞こえてくる内容から、どうやら映画の話をしているようだ……。因みに俺が好きなジャンルは、社会派映画かドキュメンタリーだ。




「本当に里見くんに似てるよね〜」

「わかる！松坂梅李でしょ！」


まつざかばいり？

給湯室から漏れてくる声。


「それ！本当にヤバかったぁ〜」

「ねー、えろ過ぎたよね」

「私も観に行こうかなぁ」



なにっ、里見に似ている？
えろ過ぎる映画……？


聞いてはいけないと思いつつ、気になって気になって仕方がない。周りに誰もいないことを確認してから、俺は給湯室の入口の壁に寄りかかった。別に盗聴しているわけではない、お茶を淹れたいが混んでいるから待っているだけだ。


「あれは本当に凄かったよ、梅李くんよくやったなぁーって思うもん」

「そうだよね！まさに体当たり！って感じ！腰の動きやばーい」



体当たり……？
腰の動きが……やばい？


里見の出演しているえろい映画か……
いや、違った。里見に似ている松坂梅李が出演しているえろい映画なんだな。



嬉々として話している女性たちの反応から、相当ドえろい映画だと推測できた。
いったい、何という映画なのか？結局、映画のタイトルを知ることはできなかった。


だが心配ない、俺は検索の鬼なんだ！




――里見・えろい・映画

よし！クリック！




「……」



ヒットしないじゃないか。

はっ、間違えた！里見じゃなかった。




――松坂梅李・えろい・映画

よし、今度こそヒットしろ！






” 娼粘 ”






ショーネン！？







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