チビデカちゃんのDOUTEI喪失日記

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目当てのブツを見つけ、俺がレジに並んでいる時だ。


研修中と書かれた名札を胸に付けた店員がまごまごしている。しまった、空いていると思いここに並んだが、こいつめっちゃ遅いじゃないか！



「お待たせしました、次の方どうぞ」


俺は『うすピタ』のＳサイズを差し出した。


その時、隣からふわりと香る覚えのある匂い。まさか……っ、振り向くと、俺の次にあさみんが並んでいる！彼の籠の中には『ＭＥＧＡぴた』とカモフラージュのシャンプーが入っていた。


「６７０円になります」

「あっ、サイズを間違えた」

「は？」

「サイズを間違えたんだよ、取り換えてくる」









＊ ＊ ＊








か、買えなかった……




俺は今日、一体何をしていたんだっ
その日の夜、自己嫌悪になりながら何気なく説明書を見ていると……




「……っ！！！」






” 勃 起させてから被せること ”




え？


はっ？？？




たたせてから使うのか！？おったたせてから被せるんだったの……か？
だからあんなにゆるゆるだったんだ！



犯人は見逃さないが、注意書きを見逃してしまった！こんな小さく下の方に書かれていたら分からないだろうっ！こういう事は、でっかく一番最初に書いてくれよ！

いや……いくらテンパっていたとしてもミスはミス……

どんな凶悪な殺人犯にも動じないこの俺が、コン ドームひとつにこんなにも動揺するなんて思わなかった。




わかったよ、たたせればいいんだろ？

俺だってそのくらいは知っている！日頃お世話になっている右手でナニを扱いた。




♪♪〜 暫くお待ちください ♪♪〜









「ぴったり……」









こうして俺は、自分のサイズのコン ドームを無事に装着する事が出来た。今後は色々なタイプを検証する必要があるな。やがて来る卒業式の為に、俺は予習復讐を怠らない男だ。


ほっとしたせいか、この時、急にパソコンの存在を思い出した。


そうだっ！俺はいったい何してたんだよ！俺のバカバカっ、何で今までパソコンを使わなかったんだ！テンパりすぎてそんな考えが吹っ飛んでいた。パソコンは俺の得意分野なのにっ、俺としたことが……



気を取り直し、明日からはパソコンを駆使して情報を得よう。


童貞喪失という未知なる秘境へ旅立ち、アドベンチャーを遂げた後は、社会的にだけではなく、生物学的にも一人前の男になれるに違いない！







使う相手いないけどね。






to be continued

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