チビデカちゃんのDOUTEI喪失日記

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同時に『ＭＥＧＡぴた』に手が触れる。


思わず手を引っ込めあう俺たち。その男の股間を見たあと顔を見ると、そいつも俺の股間をロックオンしている。




「あっ、すっ、すみません、どうぞ」


あっ、今笑ったな！ぜーったいに笑っただろ！どーせ俺が童貞だって思ってんだろ！なんなら、こんなチビのくせにブツがメガサイズのわけがないだろうくらい思ってるよな！？



当たってるけどね……。







「あっ、お、俺は結構ですっ！」

「でも……在庫あるか分かりませんし……」

「ほっ、ほっ、本当に結構ですから！」

「えっ、でも……」



本当にいいんだって！俺はＳサイズが欲しいんだ！メガサイズなんていらないんだよ！察してくれ！それ以上俺に勧めんな！買わなきゃいけなくなるじゃないか。


『ＭＥＧＡぴた』を前に、譲り合う俺たち。




その時だった。




「あさみーん！」



若い女の甲高い声が聞こえ、それと同時にその男がビクッと身体を震わせた。

声がした方を見れば、制服姿のＪＫが手を振りながら歩いてくる。



「おっ、今日は部活だったの？」

「うん！リップ買いに来たんだ」

「そうか」

「あさみんは？」

「ん？俺はシャンプー切れちゃってさ」



あさみんと呼ばれた男は、何事もなかったようなクールな顔でそのＪＫに笑いかけている。
シャンプーが切れたんじゃなくて、コン ドームが切れたんだろーが。

それにしても、この男とこんな少女が？いったいどんな関係か？……まさか援助交際？
俺の頭が回転しだしたその時だ。




「来週の三者面談、お母さんの具合が良くなければ別の日に変えてやるから言えよ」

「うん、多分もう大丈夫だと思う」



三者面談？そっか……この男は高校教師だったのか。真面目でイケメンで、頭も良くて優しくて、それに加えてアレもＭＥＧＡ級にデカいってわけだな。



「じゃあね、あさみん」

「お、またな」



そのＪＫは、その男に笑いかけるとレジの方に去って行った。



「……」
「……」



気まずい沈黙が流れ、口を開いたのはあさみんと呼ばれたこの男。



「あの、これ……本当にいいんですか？」

「ああ、どうぞ」

「じゃ、すみません」



そう言い爽やかに微笑むと、ラストひとつの『ＭＥＧＡぴた』を掴み、どこかに行ってしまった。









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