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ユン「ただいま。」

○○「おかえりなさい♪」

リビングから届く妻の声。
絶対に玄関に来ない。

それは決してお迎えに上がるのが
嫌ということではない。

玄関を上がって、
スーツのジャケットを脱いで
腕に掛ける。

廊下を歩き、
リビングに続くドアを開ける。


俺の妻がいる。

飼い主を待つ子犬のように
目をキラキラさせて。

妻はフローリングの床に
座ったまま、俺を見上げる。

荷物をソファーに置き、
ジャケットを背もたれに掛ける。

そして妻の目を見つめながら、
ネクタイを緩める。

妻はこの瞬間を待っている。

俺のプロポーズを受け入れる
条件だった。

『仕事から帰ったら
必ず私を見ながら
ネクタイを緩めて欲しい。』

そんなことで手に入るのなら、と
快諾した。


ネクタイを緩めたら、
Yシャツの襟と袖のボタンを外し、
ソファーに座る。

ようやく妻が立ち上がる。

妻は俺に股がるように
向かい合わせに座り、
俺は妻の腰に両手を回す。

妻は俺の顔を両手で包み込むと、
キスを落とす。

○○「おかえりなさい。」

ユン「ただいま。
今日は何してた?」

○○「今日は午前中
ずっとお掃除して、・・・」

1日何をしていたのかと、
会話をした人間。
報告させている。
毎日、必ず。


俺は、

妻を溺愛している。


ユン「そうか。」

聞き終えたら、
妻の頭を引き寄せて
キスをする。

○○「じゃあ、
ご飯食べよっか。」

妻が俺から降りて、
荷物とジャケットを持つ。

二人で寝室へ向かい、
俺は着替えをして、
妻はそれらを片付ける。

ユン「○○、来て。」

○○「ん?」

妻が近づいてきたら、
腕を掴んでベッドに投げる。

馬乗りになって、
髪を撫でる。

ユン「会話した
スーパーの店員って、

男?」

まぁ、もし男なら
最初の報告で妻は白状するけど。

・・・念のため。

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作者名:クムシラコネルミ | 作成日時:2020年7月14日 13時

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