不可分の＿＿＿＿Shylock ページ33
＿＿＿＿
今日は晶さんと西の国の魔法使い達と私で、西の国で起きた異変を調査していた。かつて豪勢な貴族の別荘だった空き家に放置されたままの家具達。大いなる厄災の影響で、その淋しい家具に、今まで貴族達と過ごした思い出の魂が宿り、周りにある住宅を襲い始めたのを無事治める事が出来た。魔法で家具を直して、周りの住民に引き取って貰って異変は解決。
賢者でもなく魔法も使えない私は、家具が暴走した時には守られっぱなしでいたが、住民を避難誘導するなど自分に出来る事を探すのは前より上手になったと思いたい。
魔法舎に帰った私達はその場で自然解散となった。
夕食の時間にしてはまだ早い時刻だった為、私は自室へ戻る。
ふと、今日の出来事のせいか、部屋の家具を見渡す。ほぼ借りているに等しいこの部屋の隅にある細いパイプの様なモノが目に止まった。前々から存在に気付いてはいたが、特に触れていなかったそれ。徐にそれに近付いて、パイプを手に取れば、そのパイプの管は想像よりも長く、隠す様に立て掛けられている本を退かすと、管に繋がるガラス瓶の様なボトルが姿を現した。
「 何だろう…これ。実験用のフラスコかな？ 」
ずっと放置されているだろうに、ボトルの中には薄ら赤い液体が入っていた。
「 何だか良い香りがする… 」
微かに漂う大人びた香りに興味を惹かれ、私はボトルの蓋を空けようとした＿＿＿＿
「 ＿＿＿＿Aさん 」
「 ッ！？わあっ、」
突然ボトルを持っていた私の手に白くて繊細な手が上から重なり、耳元で妖美な声が囁いた。
「 しゃ、シャイロック…？ 」
振り返れば、笑顔で微笑んでいるシャイロックが。私を身体ごと後ろから包み込むようにしてボトルを空けようとした私の手を静止している。
「 ノックもせずに失礼しました。懐かしい危険な香りに誘い込まれてしまいました 」
そう言いながらシャイロックは、私達が手に持つボトルに目を向けた。
「 これ、もしかしてシャイロックのですか？ 」
「 正解です。これは私が愛用していたシーシャです。以前Aさんや賢者様が此方の世界にいらっしゃる前に、この部屋で嗜んでいたのをそのままにしていました。」
場所を取ってしまって申し訳御座いません、と、シーシャを運ぼうとするシャイロックの腕を今度は私が止めた。
「 …どうしました？ 」
「 ＿＿＿＿シーシャ、吸ってみたいです！ 」
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rufu(プロフ) - No.3さん» お返事遅れてしまい申し訳御座いません…！ありがとうございます！モチベになります、嬉しいです…！ (2023年1月29日 0時) (
レス) id: e99adfba6e (このIDを非表示/違反報告)
No.3(プロフ) - カインが天才的にイケメンしてる…書き方上手ですね！！ (2022年7月7日 7時) (レス) @page26 id: 5d07dd0044 (このIDを非表示/違反報告)
rufu(プロフ) - *ゆきうさぎ*さん» お返事遅れてしまい申し訳御座いません…！ありがとうございます！とても嬉しいです…！更新も出来ればと思っています。ありがとうございます…！ (2021年6月14日 22時) (レス) id: ec4581993d (このIDを非表示/違反報告)
*ゆきうさぎ*(プロフ) - すっごく好きです…！！最近まほやくにハマったのですが、まほやくの夢小説ってなかなかなくて…。更新いつまでも待ってます…！ (2020年7月14日 14時) (レス) id: f13975ef27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rufu | 作成日時：2020年2月16日 2時
