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普段あまり表情を崩さないオズが魅せた姿に少しずつ酔いが醒めていく私は、自分が先程零した言葉を振り返り始めていた。




「 お、オズ………わ、わたし、さっき、 」




あまりにも正直に、聞かされているオズの立場を考えずに放った言葉の数々に再び目から涙が落ちそうになった刹那、ぎゅっと、優しくオズに抱き寄せられる。




「 っわ………!? 」




吃驚した私は紡ぐ言葉を失ったが、オズはそっと私の頭を撫でて口を開いた。




「 1人で抱え込むな。酒の力を借りずとも、気軽に話せばいい。突然友人や家族と引き離され、全く異なる世界に来ているならば、苦しみを嘆くのは寧ろ当然の事だ。 」




「 オズ…………… 」




その温もりと優しすぎる言葉に心がいっぱいになった私は無意識にオズの背中に手を回して抱き締め返した。




「 A、おまえの存在は私にとって必要不可欠だ。 」




「 私、オズの助けになれていますか…? 」




「 嗚呼、」




「 それなら、嬉しいです…。今度また、度数の低いお酒で2人で晩酌したいです… 」




「 良いだろう。……………グラスの音を奏でて乾杯するのが楽しみだ。」




「 ふふ…………なんだかまだお昼なのに眠くなってきちゃいましたね 」




「 気疲れした筈だ。少し寝るといい 」




「 で、でも今寝たら夜ご飯の時間もずっと寝てしまいそうです… 」




「 私がいる。おまえの事を見守っている 」




「 なら、安心ですね。じゃあおやすみなさい、オズ 」




誘われるように酷く眠気に襲われた私はベッドへ寄ることもせずに、オズの腕の中でそのまま目を閉じた。




「 おやすみ、A 」




目を閉じたAの前髪をそっとはけて、オズは腕の中の女性の額に口付けた後、起こさないように運んで自室のベッドへ主を横たわらせた。




アーサーにもした事が無かった自分の行動に羞恥を覚えたオズは、放置されていたワインに手を伸ばし、一杯注いでそれを飲み干した。見張りと称して頼んできたシャイロックのあの全てを察したような目を思い出しながら。




____




「 何故、私に頼む 」




「 何故と言われましても…。でしたら、私が酔いに溺れた彼女を夜が明けるまで面倒を見ても宜しいということですね 」




くすくすと上品に笑うシャイロックの横を通り、オズは私が行く。と言い残して真っ直ぐAの自室を目指した。魔法舎の傍らで、また秘密が増えていた。

不可分の____Shylock→←⇒



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rufu(プロフ) - No.3さん» お返事遅れてしまい申し訳御座いません…!ありがとうございます!モチベになります、嬉しいです…! (2023年1月29日 0時) (レス) id: e99adfba6e (このIDを非表示/違反報告)
No.3(プロフ) - カインが天才的にイケメンしてる…書き方上手ですね!! (2022年7月7日 7時) (レス) @page26 id: 5d07dd0044 (このIDを非表示/違反報告)
rufu(プロフ) - *ゆきうさぎ*さん» お返事遅れてしまい申し訳御座いません…!ありがとうございます!とても嬉しいです…!更新も出来ればと思っています。ありがとうございます…! (2021年6月14日 22時) (レス) id: ec4581993d (このIDを非表示/違反報告)
*ゆきうさぎ*(プロフ) - すっごく好きです…!!最近まほやくにハマったのですが、まほやくの夢小説ってなかなかなくて…。更新いつまでも待ってます…! (2020年7月14日 14時) (レス) id: f13975ef27 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rufu | 作成日時:2020年2月16日 2時

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