逃亡＿＿＿＿Nova ページ27
＿＿＿＿
今日、東の国の魔法使い達以外が依頼や買い物で出払っている魔法舎。私は庭の手入れをしていた。東の魔法使い達は授業をしているので邪魔をしてはいけないと思い、庭に生えている雑草を取ったり、お花に水をあげたり。ファウストは「 君が良ければ授業を見ていっても構わない 」と言ってくれたけど、なんとなく、1人でいたい気分だったのだ。
「 いつも皆んなにはお世話になってるから、少しでも皆んなが暮らす場所を綺麗にしたいよね… 」
「 ……他に、何かやる事はないかな 」
元の世界では見た事のない綺麗なお花を見つめながら独り言を呟く。かれこれ作業をして時が経つ。1人でいたい気分だったのに、自分以外に周りには誰もいないはずの庭なのに、何故か心が落ち着かなくて、忙しなく手を動かしてしまう。なんでだろう、誰かに見られているような…。
「 っ……、帰ろうかな 」
ざわざわ、心が落ち着かない。不意に風が吹いて、周りの木々が揺れて木の葉が擦れる音が余計に不安を掻き立てる。
音に背中を押された気分で、座り込んでいた状態から立ち上がった。刹那、脳が浮遊するように揺れて立ちくらみに襲われる。
「 ………っ、 うわぁｯ！？ 」
そのまま地面に頭から倒れるのを察知し、目を瞑るが、私の体は抱き止められた。目を開けては視界に舞い込んだ貴公子の様なフリルが目立つ洋服から、誰かに助けて貰ったことをようやく理解する。見たことの無い洋服に、体温をあまり感じられない身体に、相手が人である事の認識が遅れた。
「 ………っ！、っあ、ありがとう、ございます 」
顔を上げれば、こちらを見つめる見知らぬ顔に体が跳ねる。言葉がつっかえながらも御礼を述べた。
「 ＿＿＿＿無事で何より 」
「 た、助かりました…。あの、貴方は魔法舎の方でしょうか…？ 」
紫色の瞳を持つ、色白で長い髪を持つ目の前の人。人間離れした様な印象を受けるその容姿は私が魔法舎では見た事のない方だ。魔法舎のお手伝いさんとかかな…？
「 私の名はノーヴァ。初めまして、A。 」
「 は、初めまして、ノーヴァさん！ 」
ノーヴァと名乗る彼は私から少し身を離すと、杖を振りかざしながら丁寧にお辞儀をした。慌ててこちらも頭を下げる。私の名前を知っている、やはり魔法舎の方なのかな…？
差し出された手に私も手を重ねると、彼は呟いた。
「 ようやく、会えた。壊れかけの世界で。」
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rufu(プロフ) - No.3さん» お返事遅れてしまい申し訳御座いません…！ありがとうございます！モチベになります、嬉しいです…！ (2023年1月29日 0時) (
レス) id: e99adfba6e (このIDを非表示/違反報告)
No.3(プロフ) - カインが天才的にイケメンしてる…書き方上手ですね！！ (2022年7月7日 7時) (レス) @page26 id: 5d07dd0044 (このIDを非表示/違反報告)
rufu(プロフ) - *ゆきうさぎ*さん» お返事遅れてしまい申し訳御座いません…！ありがとうございます！とても嬉しいです…！更新も出来ればと思っています。ありがとうございます…！ (2021年6月14日 22時) (レス) id: ec4581993d (このIDを非表示/違反報告)
*ゆきうさぎ*(プロフ) - すっごく好きです…！！最近まほやくにハマったのですが、まほやくの夢小説ってなかなかなくて…。更新いつまでも待ってます…！ (2020年7月14日 14時) (レス) id: f13975ef27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rufu | 作成日時：2020年2月16日 2時
