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「では、ここに神の御子を伴侶にする人にしか読むことを許されていない書がある。これを読んで、しっかりと支えてやってほしい。」
「え、これ、読めます…？」
「実は…読めない。一体何の文字なのか、どういう構成なのか、専門家もお手上げだ。」
「え！？俺…」
「まぁ、運命の人だから、君に預けておけば何とかなるだろ。」
「父さん、適当やな。」
「分からないものをこれ以上考えてもしょうがないだろ？」
「まぁそうやけど…。」
渡された書はこれまで触れたことのないような感触。しかも相当古いはずなのに全く傷んでいない。
「素材も分からないんだよ。王家に伝わるもののなかで一番謎の品だ。焼けないし、凍らないし、破けないし。」
「こ、怖…」
「はは！大丈夫だよ。」
「父さん、何の根拠もないやんか…」
「運命だよ、運命。」
「はぁ…。」
すると、とても楽しそうにお母さんが話し出す。
「隆平！婚礼なんだけどね、やっぱり和装も洋装もいいと思うのよ。それで…」
「ちょ、ちょっと母さん！婚礼？」
「ええ。もちろん。結婚するんですもの。盛大にしましょう！」
「そうだね。早くに儀式もして、先祖に報告しないといけないし。籍はどうする？」
「え…一般の形で結婚できるんですか？パートナー制度とかじゃなく…？」
「そうだよ。あ〜ただね、隆平は…」
神の御子が天気をつかさどり、様々な影響力があることは密かに研究されていて、亮ちゃんのお父さんが狙われたのも、マルの気持ちを不安定にさせるためだということを知った。
「そういうことか…」
「２人はこの国で最重要人物になる。忠義くんは特にね。」
「そうか…俺、たっちょんに何かあったら…」
「そう。仕事もね、そういう意味で大変になるかもしれないが…背負ってもらわないといけない。」
「わかりました。」
「だから婚礼は近い親族のみなんだけど、豪華にしましょう！」
「あ、はい。よろしくお願いします。」
「ふふふ。２人とも美男だから楽しみだわ！」
一体どうなるのか…。でもお母さんが喜んでくれているのがとてもうれしい。
「あ、俺、大倉隆平になりたい！」
「そんな、王族が一般の俺の姓なんて…」
「絶対そうする！！」
「いや…」
「それでいいよ。」
「いいんですかっ！？」
「もちろん。問題ない。忠義くんのご両親にもご挨拶させてほしいんだが…」
「あ、それはまた、こちらからお伺いします。」
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orange(プロフ) - ありがとうございます！コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年3月21日 20時
