5 ページ5
「すばるくんの匂い…好きやぁ…ふふっ…」
頭の中が真っ白になった。気がつくと俺の下にいるマル。震える瞳が愛おしくて、自然と近づいて、そのまま好きなだけ唇を味わう。
「ﾝｯ…ﾝﾝｯ…」
色っぽい声…女とあんまり変わらんねんな…固い胸…でも、敏感な所に触れると全身が震える…
「すば…くん…」
興奮する。男とそんな…でも…
「ｱｯ…ちょっ…ﾝﾝｯ…」
もっと…もっと俺に…見せてほしい…
「ﾊｧｯ！…すば…る…く…」
「マル…俺に見せろ…」
「ﾝｯ…や…」
「ええから。」
戸惑いながら、それでも全身を震わせたマル。荒い息をキスで飲み込んだら、マルの手を自分に導く。
「すばるくん…」
マルのあたたかさに包まれる。信じられないその光景。でもあまりの気持ちよさに、一瞬で真っ白になった。
「マル…水…」
黙って俺の差し出した水を飲み出したマル。そのうち涙が頬を伝う。
「マル、すまん…こんな…」
「すばるくん…うれしい…」
「え…」
「俺…ほんまにすばるくんのこと…」
「待て。すまん、ほんまに…。俺は…そんな…」
「…わかってる。わかってる…つもり。でも…もし…もしよかったら…。この関係だけでも続けて欲しい。」
「この関係？体の？そんなもん…」
「お願い！それ以上何も望まへん。その一瞬だけ、俺のこと見てくれたら…」
またや。なんやねん、この切ない瞳は…そうか…俺がそうさせてるんか…
「お前が傷つくだけや。そんな関係、お互いに良くない。」
「傷つくなんて…。俺、今めっちゃ幸せやのに。」
「俺には何も答えてやれるものがない。」
「いい。それでもいい。だから…」
必死にすがってくるマル。こいつが恋愛対象だなんて…やっぱり俺にはそんなこと考えられへん。
「すばるくん…」
そやのに体はマルを抱きしめる。やり方なんてわからへん。マルだって初めて。俺が最初。俺のもん。それが異様に自分を煽る。きついそこに押し進むと、驚くほどの快感が待っていた。
「マル…きついか…？」
首を横に振って顔を隠す。
「…うれしい…」
泣きながら喜ぶマルをめちゃくちゃにしたくて体が動く。激しく興奮させる甘い声。女と変わらんやんか…
「ｸﾞｯ…」
はぁ…マルの声…マルの中…。なんて気持ちいいんやろ…。ほとんど交わすことのない会話。ただ体がぶつかり合う。俺はこいつに何を返してやれるんやろ。迷いの中、それでもここから２人の関係が続いていくことになった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 79人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
orange(プロフ) - ありがとうございます！コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：orange | 作成日時：2021年3月21日 20時
