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「うん。あ、帰りは？」
「んと、寄るとこあるし、今日は先帰って。」
「ん。わかった。」
ガーン。今日は一緒に帰られへんのか…。何を落ち込んでんねん…。いや、もうわかってる。わかってるよ。俺がマルのこと好きなんはわかってる。女の子と恋愛してたときよりも胸が高鳴るし、マルの仕草の一つ一つが心に刺さって見とれてしまう。あ…
「マル。お前、頭に葉っぱついてる。」
こんな所に葉っぱを落とすなんて…神様ありがとう！そっと手を伸ばして髪に触れると、恐ろしく柔らかくて心地のよい感触。
「あ、ありがとう。」
「なっ！お前、顔を赤くすんなよ！」
「え？え！そんなことないし！たっちょんのあほ！」
「あほってなんやねん！」
「(笑)」
必死でごまかそうと思って女と遊ぼうと試みたんやけどなぁ…。けど、前みたいにそこに向ける情熱が全く沸かない。ふと気がつくと、いつもマルのことを考えてる。もはや重症。それこそ面と向かって告白して、直接振ってもらわないと、たぶんこの気持ちはおさまらない。…振られても、何度も食らいついていきそうな自分もいる。
「じゃあ行くわ。」
「ん、またな。」
「ほーい。」
不思議とすばるくんのような悩みはない。最初はびびったけど、ただ心がときめく人が同性ってだけって思える。それは本気で俺がマルのことを好きやからなんやろうな…なんて…
大学院を卒業したマルは言ってた通り研究員で大学に残り、大学を卒業した俺は、首都の本社ではなく、しばらくこの土地の支店で支店長を勤める叔父のもとで働くことになった。
「よろしくお願いします。」
叔父はお前ならいけるやろって開発部の部長にいきなり俺を配属した。よく知ってる人達やし、快く迎え入れてはくれたけど、若僧に何が出来るんやってな感じで、仕事に関してはめっちゃ怖い。そりゃそうや。俺が部長やなんて申し訳ない。でもそんな気持ちでいてたら余計失礼やな。出来ることは全部自分でやっていかないと。
「あ、マル？今日は…」
マルとはめっちゃよく会う。それこそ恋人みたいに毎日のように連絡をして、予定が合えば晩飯を食べに行く。もう日常になってる感じ。
「お前、そんなことで落ち込まんでええねん！」
「そうかな…」
「そうや。お前、なんも間違ってないやん。」
「うん。」
ちょっとしたことですぐに落ち込むマル。ヤスも昔言ってたな。いや、ヤスより俺の方が上手に慰めてるし！
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orange(プロフ) - ありがとうございます！コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年3月21日 20時
