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「…ｳｯ…もっと単純に…好きとか…愛してるとか…章ちゃんみたいに決めた人と結婚して、夢を追いかけて…そんなことが出来るはずやのに…なんで俺は…ｳｯ…なんでこんな苦しいんやろ…」
「マル…」
「わかってた。いつかすばるくんの隣には女の人が並ぶんやろうなって。でも…そんなん…耐えられへん。俺、すばるくんのこと…ほんまに…ほんまに…好きやねんもん…」
また泣き出したマル。きっと今日だけじゃなく、何度もこんな場面があったんやろう。その姿にいとおしさが込み上げる。
「マル。もうすばるくんとは離れ。4年も付き合って気持ちが交われへんねん。この先もない。しかも女がおる。」
「ｳｯ…ｳｳｯ…出来ひん…そんなこと…」
「出来ひんねんやったら、きちんと振ってもらい。告白して、きちんと正面から振られてこい。もう前に進まなあかん。」
「嫌や…俺…一人でなんて…生きていかれへん…」
「大丈夫や。マルには支えてくれる奴がたくさんおる。また必ず好きな人に巡り会える。大丈夫。俺も支えるから。」
「でも…怖い…怖いねん…!」
「そりゃ誰だって怖いよ。振られるなんて…喜んでされる奴おらんやろ？」
「…すばるくんと…もう…」
「思い出しそうになって嫌なんやったらとことん付き合ったるわ。毎週でも、毎日でも、飲み屋でもどこでも連れてったる。」
「たっちょん…ほんま？」
「ほんまや。仲間やろ？友達やん。だから、ちゃんと自分でけじめつけてこい。」
「…」
「マル？」
「…うん。」
「ん。来週会うことになってんのか？」
「一応。」
「来週まで不安なんやったら、いつでも連絡よこせ。」
「そんなん、毎日になるわ。」
「ええやん。じゃあ、今日は今から飲みに行って、漫喫にでも泊まろうや。ほんで明日はお笑い見に行こ。明日帰ってからは、毎日連絡してこい。」
「…ありがとう、たっちょん。」
「ん。ほな、車置いてから、飲みに行くぞ！」
「ふふっ。よし！飲む！！」
「よっしゃ。狙ってた店連れてったるわ！」
それからマルと一週間、ずっと一緒に過ごした。相変わらず空は暗くて、なんとなく重たくて。それでも俺は、マルと２人で過ごす時間が、こんなに苦にならへんもんなんやと驚いてた。いや、楽しいんや。
「はぁ〜…」
金曜日。何故か朝から緊張してる。マルがまたすばるくんとズルズル関係を続けてしまったら…。その想像が、思った以上に俺の心を苦しめていた。
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orange(プロフ) - ありがとうございます！コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年3月21日 20時
