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「お前ら２人で十分やと思うけど？」
「いや、学園祭でしぶやんのこと見てからずっとこのために頑張ってきたから。」
「そうなんか。うん…ギター3本にベース、キーボード、パーカス…。おもろそうやな。」
「あの、じゃあ…」
「今日からよろしく。他のメンバーは俺に一任してくれてるから…」
「すばるく〜ん！」
「あ…マル…」
「マル！！」
「あ、亮ちゃん。どうやった？」
「いけたで！」
「よかったなぁ。よしよし。」
…なんやこれ。よしよしちゃうわ。マルにされるまま頭を撫でられてるんちゃうぞ。
「すばるくん、どうやった？」
「あ？」
「こわっ！なに？」
「あ…いや、完璧や。今日からメンバーやし。」
「ほんま！？やったー！」
「マルぅ！」
「亮ちゃんとまたバンド組めるなんてうれしいわ。章ちゃんもよろしくな。」
「おう！マルのベースにしぶやんのボーカルなんて、めっちゃ楽しみや。」
「とりあえず、夏にライブするし、曲作りも一緒にしていこ。」
入ってきた２人とは、ほんまに家族みたいに打ち解けた。夏のライブもおもろくて、最後の夏に思い切りいい演奏が出来た。あとは学園祭に、ちょこちょこ一人でのライブ…
「すばる！お前、海外に行くって言うとったけど、どうなった？」
「あぁ。希望してます。」
「ほな、プランを出せ。お前がこれからどうしたいのか、それがどんな風に何に繋がっていくんか、頭ん中ちゃんと見せてみろ。」
「父さん…」
「夢見たいときに思い切りやっとかな後悔する。でも、社長の息子や。それなりのことを考えといてほしい。だから、お前のこと、ちゃんと俺に見せろ。」
翌日、なんとなく重たい気持ちで部室に向かう。
「すばるくん、元気ない？」
「え？」
「なんか悩んでんの？」
「ん…悩んではいる。落ち込んではない。不安ではある。」
「ふふっ。なんやそれ。」
サークルの部室。珍しく２人しかいない。
「まぁ、お前も卒業を控えたらこうなるわ。」
「そう…」
「お前はなんか考えてんのか？」
「ん〜…経済も面白いけどなぁ。なんか最近教育関係に興味があって…」
「へぇ…王族の仕事は？」
「まぁ、少し。僕は本筋とは違うから全然気楽なもんやで。でも…はぁ…。すばるくん、卒業するんやな。」
急に遠い目をするマル。またや…なんなんやろ、この瞳…
「すばるくんがおらんくなったバンド…続けられるかな…」
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orange(プロフ) - ありがとうございます！コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年3月21日 20時
