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でも…お前はあの人の所に行くんやろ…？
「あ、俺もう行かな！」
「マル！」
「ん？」
「あ…いや…なんもない。気ぃつけや。」
「ん。ありがとう。」
なんやねん…。またや。すばるくんの言葉がマルを止めることを戸惑わせた。仲間や友達程度ってなんやねん…
「それこそ大事やろ。」
マルの笑顔、屈託のない素直な笑顔。しばらく見てないな…。
「マルの表情を写したみたいな空や。」
あいつは、このままズルズルとすばるくんと関係を持ち続けたいんやろうか。切ない顔して、何が嬉しいんやろ…
「章ちゃんおめでとう！」
ヤスの結婚式。久しぶりに集まった俺たちはヤスも入れて、7人のめっちゃ豪華なバンド演奏を披露する。マルのベースが今までにないくらい楽しそうに合わせてくるから、こっちものってまう。演奏後の割れんばかりの拍手。
「めっちゃ楽しかった！」
「お前、ドラムめっちゃええわ。今の演奏最高や。」
「うわ…すばるくんに褒められた…。」
あれ以来会ったことがなかったけど、何もなかったように素直に褒めてくれるすばるくん。素直な言葉は素直にうれしい。
「また出来たらええなぁ。」
「ヨコとヒナはもうええわ。」
「はあ？めっちゃ練習してんぞ！！」
「ははは！嘘や嘘！」
「あながち嘘じゃないかもしれんで、ヒナ。」
「あ、バレた。」
「はああ？？」
「「(笑)」」
楽しい雰囲気のなか、久しぶりのマルの笑顔。これが好きなんやな。この雰囲気が。
「大倉。」
「亮ちゃん。気をつけて行ってきてな？」
「ん、ありがとう。大倉、マルのこと頼むな？親父もおるけど、俺も章ちゃんも遠くに行くし、不安やと思うねん。」
「うん。」
「マルはなかなか心を開かん奴やし、年下ってなったら余計に弱いとこ見せられへんって思ってんねんやろうけど、頼りにしてると思う。」
「わかった。何とか頑張ってみるわ。」
「うん。…あいつ…なんも言わんけど、めっちゃ悩んでる。お前も気づいてると思うけど。支えてやってほしい。」
「亮ちゃん…。うん。俺に出来ることはさせてもらうから。」
「ありがとう。ほんまに。よろしくお願いします。」
みんながマルの心配をしてる。俺はこれからもとりあえずは一緒やけど、しばらく離れる人からしたら、マルって心配なんやな。俺が卒業したら…マルとの時間が減ったら…
「なんか…嫌やな…」
心が強く絞られたように痛む。何これ…。思わず胸に手をやって、誤魔化すようにみんなの所に戻った。
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orange(プロフ) - ありがとうございます！コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年3月21日 20時
