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「お前さぁ。」
「なんや？」
「ちゃんと考えてやれよ。」
「はぁ？」
「あいつのこと。」
「…」
「…あいつ見てたら苦しなるわ。」
「そんなもん、知らん。」
「知らんねんやったらもう解放したれよ。お前かてあいつのこと…」
「男に興味ない。変なこと言うなよ。」
「何を頑なになってんねん。お前とおるときのあいつの顔、知ってるやろ？」
「…お前には関係ない。」
「…」
「はぁ…。…俺かて…悩んでる。」
「すばる…」
「でも…どうしようもないねん…」
「お前…」
「どうしようもないんや。だから…もう…」
あいつが気になり出したんはいつ頃やろ。同じ大学の、おんなじサークルで。しょーもないこと散々言うて、けったいな奴やと思ってたけど、なんか惹かれるもんがあった。それはもちろん１人の人間として。
「すばるくん！」
俺と会った時のあいつの目。誰から見たって恋してる奴の目やった。でもそんなもん、男やで？
「マル、お前そのキラキラした目をやめろ。」
「だって〜！すばるくんのこと、憧れてるんやもん。しゃあない。」
「きしょ。」
「わぁっ！酷い！悪口やで！」
そうやってふざけて、わちゃわちゃして。でもふと見せる切ない顔がやっぱり魅力的やった。
「マル〜、彼女待ってんでぇ。」
「あ、はーい！」
「お前よーモテんなぁ。」
「ん？あれ？嫉妬したぁ？」
「あほ。はよ行け。」
マルはモテる。というか、このサークルのメンツはなんやみんなモテる。昨日と違う彼女を連れていてもそれが普通。まぁ、そんな付き合いは俺はせんけど。
「すばる、今日は？」
「おん、いけるで。」
ヨコやヒナとは幼なじみ。３人で何でもよーやって来た。２人をバンドに引っ張ったのは俺。結構苦労させたけど、何でも頑張ってくれて人並み以上には持ってきてくれるすごい奴ら。こいつらには信頼しかない。
「お前、卒業したらどうすんねん？」
「はぁ…もうちょい自由に生きたいなぁ…」
この大学には将来を既に期待された奴らが集まってくる。一流企業の御曹司も多い。カリキュラムが魅力的で人気になった大学で、入るのも難しいし、出るのも難しい。その中でもヒナはずば抜けてる。そのうちこの王国を支えていく人になるんやろう。
「すばるはなぁ…一ヶ所に収まりきらんやろ？さっさと海外に行け。」
それ以上にすごいのがヨコ。こいつはなんか独特な感性がある。王国を支える大企業の跡取りやから、会社も、ひいては王国も安泰やな。
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orange(プロフ) - ありがとうございます！コメントをいただけてとてもうれしいです。更新、少しのんびりしますが、よろしくお願いします☆ (2021年4月24日 18時) (
レス) id: 7529fcda00 (このIDを非表示/違反報告)
akao(プロフ) - はじめまして^_^いつも更新楽しみにしています☆2人がどうなっていくのかワクワクしてます^_^これからも更新無理なく頑張ってください^_^ (2021年4月21日 19時) (レス) id: 078dcaab9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：orange | 作成日時：2021年3月21日 20時
