王子と姫の物語３【夢色パティシエール】

150話 ページ43

【in 調理室】




マロン「覚えが早いわね
さすがA」


貴「そう…？」


マロン「えぇ、私
今日はここら辺で帰るわね」


貴「うん、ありがと」


マロン「完成したらくれる？」


貴「うん、あげるね」


マロン「ありがと、じゃ」









そう言ってマロンはスイーツ王国に帰って行った







貴「…ふー」


「…何してんだ？」


貴「！？」






Aは急に誰かに声をかけられ






慌てて砂糖漬けしてた








マロングラッセを落としそうになる








「うおっと…」






声の主はAを抱きしめるように







包み、Aとマロングラッセを守る









Aが声の主の方に顔を向けると








貴「…まこと」






樫野だった








樫野「ココ最近A調理室いるって聞いて」


貴「…別に」ﾌｲｯ


樫野「…そうか」


貴「ん」


樫野「これ、マロングラッセ？食べても…」


貴「ダメ」


樫野「え」


貴「あと3日は砂糖漬けしないと」


樫野「だけど」


貴「だめ」


樫野「…わかった」


貴「…なんか用あった？」


樫野「…お前、ちゃんと寝てるか？」


貴「寝てるよ」


樫野「ほんとか？」


貴「うん、だって」


樫野「…だって？」


貴「…なんでもなーい
今日はこれで終わりだし」


樫野「おい」







Aは樫野の言葉を無視するように








調理室の片付けをし始める









何作ってるか知られたくないAと








樫野「…俺なんかしたか？」ﾎﾞｿｯ







不安がる樫野

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