性別不明の歌い手は男性恐怖症でした。【さとみ君】

第１５話 ページ20

あれから数日。

　 俺のラインに一件の通知が来た。

鏡花お見せしたいものがあるので、私の家に来てもらう事は可能でしょうか?

　 ついに、俺はここまでの仲になれたのか！

　 俺は少し浮つきながら返信をした。

さとみ俺は平気だけど、鏡花は平気なの?

鏡花多分平気です。そんな感じがします。

　 鏡花が平気なら行くしかない。

さとみ分かった、今から行っても平気?

鏡花はい、平気です。

さとみ了解、今から行くね。

　 俺は返信をして家を出た。
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　「鏡花ー？俺。」

　「はい、今開けますね。」

　 インターホンの奥から聞こえる鏡花の声。

　 あれ以来、ちゃんとインターホンを使うようになったんだろう。

　「どうぞ、上がってください・・・」

　「お邪魔しまーす。」

　 鏡花の部屋はシンプルだが、ちゃんと女の子らしい部屋だった。

　 所々にビンに入った花が飾られている。

　「それ、ハーバリウムって言うんです・・・植物標本って言うやつで・・・

　 乾燥させたお花とかを専用のオイルで保存するんです・・・」

　「へぇ〜、おしゃれだね。」

　「昔からこういうのが好きなんです・・・」

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