☆*｡ﾟ ページ33
ﾋﾟﾛﾝｯ
…ん？
「誰のケータイの音ですか今の」
福「…あ、川上のだ」
川上さんのケータイから通知音が。どうやら彼はケータイをこの部屋に置いて出ていった模様。反射的に福良さんがそちらを向く
福「…え？」
「どうしました？」
福「…」
画面を見て固まった福良さんがちょっと微笑んだ
「え、なんですかなんですか」
福「川上のロック画面、雫ちゃんじゃん」
「…え？」
え、どういうこと？なんて思わずポカンとしてしまう。
福「…え、もしかして今知った？」
「…」ｺｸ
福「え、まじか、これ言っちゃダメなやつだったかも 笑」
「え…嘘嘘初めて知りました」
川上さんのケータイを覗き込んでみると、画面全体は桜並木。そこには確かに私がいた
「こんなんどのタイミングで…笑」
福「え？てことは、川上は雫ちゃんに内緒で設定してたってこと？」
「…になりますね」
福「…大事にされてんじゃん」
「…？」
「宝物はみんなに見せびらかさないで自分だけのものにしときたい、みたいなさ 笑」
多分そういうタイプなんだよ川上って、と福良さんは笑う
「大事にしてんだよ、川上なりに」
「…そうみたいですね」
ｶﾞﾁｬ
「あ、川上さん」
『前出した記事で呼ばれただけやった……って何2人して笑ってんの』
「いやぁ？ 笑」
福「なんでもないですわよねぇ奥様」
「そうですわよ」
『…？』
後で福良さんがコソッと”見たのは内緒ね”って悪戯っぽく笑った。ええ、勿論ですとも
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作者名：reo | 作成日時：2020年3月2日 20時
