優男 ページ30
「…………………おい」
『はい?』
長い廊下を二人で、歩く
薬研さんは、警戒しているから俺の背後だけど
「何で、俺を選んだ」
『……………気分?』
そう答えた瞬間
後ろから絶望したような、雰囲気が漂った
悪いな。
この本丸を救ったところで、俺はここの主にはならない
「何が目的だ」
『見習いをしに』
「ほんとかよ」
『嘘なんて、つきませんよ』
ここで、バレたら今後の任務に支障がでる
俺は、一人で行動したいんだ
邪魔されてたまるか
まずは、証拠集めっと
『薬研さん。今、主様は、何をなされているんですか?』
俺の予想、あの二人を折るつもりだ
「あ? 大将か? 今は………行為中……………だと思うぜ?」
『行為? 何の?』
二本を折っている最中か…………
よし、証拠を取りに行こう
『で、今どこで行われている』
「は?! お前………行くのかよ!」
『は? 逆に行かないの?』
「やめとけ。殺されるがおちだ」
『だって、折られるんだぜ?』
「…………いや、折られはしない」
『わかった。今日は、やめます』
ここの刀に従っとこう
今の内は…………
さて、では暇になったな
薬研さんと、あまり話はしたくない
仲を深めるつもりもない
『薬研さん。戻ってもいいですよ?』
「いや、でも…………」
「見習い。ここに居たのね。この書類やっといてくれる?」
『え、でもこの書類って…………「いいから! やりなさい!」…………わかりました』
バサッと、投げられる書類の束を顔面に受ける
カスミ様は、一瞬薬研に視線を向けるもすぐに戻っていった
本性だしやがったな………
いやでも、刀に対する脅しじゃないからダメか
チッ…………
床に落ちた書類を、拾い集めようとしたら
「…………ほら」
『お、おお…………ありがとう』
優男………!
2人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さプる | 作成日時:2020年4月30日 15時